栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

大人の男としてやるべきことやろう!(風疹予防接種クーポン券の話)

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

悲しいニュースです。以前このブログでも紹介した40~56歳を対象に風疹抗体検査および風疹ワクチンの無料クーポン券が配布され(今年はとりあえず40~46歳に配布)、現在の風疹流行を抑制し、妊婦の感染による先天性風疹症候群を予防しようという国の試みです。当院ではパラパラ患者さんのお父さんたちが検査+ワクチン接種に来られていますが、国内全体ではほとんどそのクーポンが利用されていないということです。今年度で330万人が検査を受ける見込みが、4~5月で12.5万人しか利用していないそうです。

 

本当に情けない、40~46歳といういい大人の男が何をしてるんでしょうか?タダ券までもらってもまだやらない?関心がない?国の増税社会福祉に不平をいう前に、大人としてやるべきことやろう!と言いたいです。老後散々世話になる若い世代に対してもっと優しさを持つべきじゃないでしょうか。当院でももっと子どもの付き添いで来たお父さんに該当者がいればしつこく勧めようと思います。

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8月16日(金)はいつも通り診療いたします!

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

突然ですが、8月16日(金)は通常通り午前と夜の一般外来を行います。近隣にお住まいの方なら周知されてることなのですが、当院のある栗東駅東口周辺の一帯が以下の画像のように終日交通規制となります。

 

栗東駅東口にあるさきらホールで日教組全教の全国集会があり、それを妨害するために右翼の街宣車が大量に集結するので、その進入を阻止するためだそうです。その日はこの地域内のショッピングセンター(アルプラザ栗東)、コンビニ、病院までもほとんどが休業になる予定です。この域内への進入が規制される上に、周辺に街宣車が集まってるので、車で外出すると簡単には戻ってこれないとの噂です。

 

全くこの時代にこんな馬鹿げたことがあるのかと激しく憤慨しております。この地域はかなりのマンション街でたくさんの方が住んでいて、それぞれに生活があります。急病になる方もいるでしょう。誰にこの怒りの矛先を向ければいいのか、日教組?右翼?警察?、私にはよくわかりませんが、こういうときこそ普通に診療することに決めました。

 

9~12時、17~19時の一般外来は通常通り受け付けます。急病など域内で受診希望の方はどうぞご利用下さい、内科クリニックもすべて休診らしいので成人の方で受診が必要な方も出来るだけ診させていただきます(内科領域)。

 

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子宮頸がんワクチンは半年かけて3回接種なので、高1女子はそろそろ急がないと3回目が自費になってしまいますよ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

子宮頸がんワクチン、ボチボチと接種を続けています。女の子は絶対に接種した方が良いです。相手は20~30歳台という女性にとって最も重要かつ幸せかもしれない時間に発症する残酷なガンです。

 

このワクチンですが、定期接種の対象は高1年生の年度末までです。注意が必要なのは6ヵ月かけて3回接種なので、どんなに遅くても9月までに1回目を接種しないと、それ以後から始めると3回目は1.5万円ほど自腹を切って接種しないといけなくなります。風邪をひくなどで発熱していたら接種できないので、あまりギリギリでの接種を始めるのもお勧めしません。

 

子宮頸がんワクチンを接種するか迷ってるうちに娘が高1になってしまったというご両親、そろそろ決断しないといけません。自費接種になってしまうからだけではなく、接種の前に性感染してしまっては意味がなくなるからです。娘さんの将来のために考えて欲しいと思います。

 

インフルエンザワクチン予約の気の早い話

おはようございます。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

 

今日で今年も半分おしまいですね、早いものです。私は気が早いと思われそうですが、もう今シーズンのインフルエンザワクチンをどうやって接種しようか考えています。毎年ちょっとずつ予約の取り方とか接種枠とかを考えて変更してきてますが、いつも接種希望されてる方全員にお届けすることが出来ないなど、満足いくものになりません。

 

物理的に接種する時間枠をとれないということに加え、ワクチン自体の供給が不透明で、本数を確保出来ても接種したい10~11月に間に合わず、12月後半にならないと病院に届かないなんていうあきれた現状も上手くいかない理由です。

 

特に当院にふだんからよく来てくれてる患者さんをお断りするのは、とても申し訳なくなります。いつもは違う病院に行ってるのにインフルワクチンだけ接種しにくる患者さんより、かかりつけにしてくれてる患者さんを優先したいのはどの医療機関にとっても同じ心情と思います。でも、先に予約いれてる患者さんで在庫が無くなってしまうと、いくらかかりつけ患者さんでも断らざる得なくなります。

 

 

しかし数年前から国の政策により始まり、当院でも行っているかかりつけ登録医制度(3才未満患者さんが希望により登録いただき、緊急時用の院長直通の携帯番号をお持ちいただく制度)で、かかりつけ医はその患者さんの予防接種の管理をすることも条件に入っていますので、本来ワクチン接種を希望されるかかりつけ登録している患者さんを断るのはその義務違反になるかもしれません。

 

というわけで現在いろいろ考えているところですが、特にかかりつけ登録してくれてる患者さんとその家族には出来るだけ漏れなく接種できるようにしていきたいと思っています。

保湿剤は予防薬です、赤くなったところに100回塗っても効きません。

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

おむつかぶれに続いて湿疹の話です。乳児湿疹(アトピー性皮膚炎含む)はどの時点からでもしっかりステロイドを使って症状を抑え込んで、症状が出ないようにゆっくり減らしていくことで治していけます。

 

しかし、たくさん患者さんを診てるとやはり治療は早いほど良さそうです。月齢が少ない子ほど抑え込むまでが短期間で済み、減薬も早めのテンポで落としても再発せずに保湿剤のみまでもっていけます。自分的には離乳食が始まる5ヵ月までにある程度抑え込んでおくのを目標にしています。

 

だから、早く受診して欲しいです。赤ちゃんの顔でも首でもお腹でも、「あ、ここだけ赤いな」って思ったらほぼ湿疹です。そこにヒルドイドやプロペト(ワセリン)をどれだけ塗っても一ミリも効きません。保湿剤(ヒルドイド、プロペトなど含めて)は、赤くなったところ、すなわち炎症には効かないのです。だからステロイドを使うしかありません。

 

湿疹に対して長い間保湿剤だけ塗って様子を見ていたという方がよくいます。保湿剤は湿疹が発生しないようにする予防薬です。顔や首など赤くなった部分が治らず続くときは、早く病院へ行きましょう。

おむつかぶれはステロイドを使わずに治します

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

今日は比較的地味なテーマでおむつかぶれです。意外と治らず悩んでいる方が多いです。治らないことの多くは頻回下痢などによる直接刺激が強すぎることと真菌(カビ)感染を伴いやすいことが原因です。

 

20年近く前、私も研修医の頃はおむつかぶれと言ったら、非ステロイド系抗炎症薬(アンダームとかスタデルムとか)かエキザルベ(一番弱いステロイド)でした。ところが、前者の非ステロイド系薬はほとんど効果が無い上に接触性皮膚炎を起こしやすいことがわかり、今小児科医で使う人はほとんどいません。しかし、たまに1ヵ月健診で診た産科の先生が出してたりして、悪化してることがあるので注意しましょう。後者のエキザルベは今でも小児科からよく出されていますが、真菌感染を併発すると逆に悪くなってしまいますし、頻回の下痢など合併すると攻撃因子の方が強くて治りません。そんなわけで私もエキザルベはほとんど使わなくなりました。

 

当院含め、おむつかぶれにステロイドを使わないところも増えています。おむつかぶれの治療はとにかく尿や便の刺激から皮膚を保護することと、真菌感染を悪化させないことが重要です。そこで治療の主体はこまめにおむつを変えて清潔にし、皮膚保護剤を頻回に外用(うちでは亜鉛華単軟膏ですがアズノールを使ってるところもよく聞きます)します。真菌感染があればだいたい皮膚を見ればわかるので、その際はこの保護剤治療に抗真菌薬も併用します。これでどんなにひどいおむつかぶれでも治らなかったことはありません。治らないときは保護剤の塗り方が薄いことが多いので、診察室で実際に塗って見せてどのくらい塗らないといけないか理解してもらいます。

 

ただ最近、エキザルベと抗真菌薬を混ぜて処方している病院もあって、そこに真菌感染があると治ってないけど、部分的に治ってたりして真菌かどうかもはっきりしない、訳がわからなくなってしまった状態で当院に来られる方もいます。こういうのは本当に困ります。これで治るケースもあるから処方されてるんでしょうか?理解に苦しむ。心当たりがあったら相談してください。

 

おむつかぶれは外見上目立ちませんが、赤ちゃんにとっては酷くなると四六時中その痛みに苦しむことになるので、肛門周りは時々よく観察して赤くなってたら早めに受診しましょう。

午前診療の順番取り予約の開始時刻が当日8時45分⇒前夜19時00分に変更となります。

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

ホームページやアイチケット予約サイトには先週から告知していますが、午前診療のインターネット順番取り予約の開始時刻が6月24日(月)外来から変更になります。今までは当日朝8時45分からでしたが、このたび前日夜19時00分から開始となります。つまり6月24日(月)外来の予約は、前日である23日の19時00分からになります。

 

なぜ変更することにしたかというと、当日朝になってからでないとその日の予定が立たないという声があったり、患者さんが多い日などは8時45分になったと同時にあっという間に順番予約が進んでしまい、アーティスト公演のチケット予約みたいで使いづらいと思ったからです。

 

前日からの予約ですが時間指定ではなく今まで通り順番取りです。近隣の医院の多くがしているように時間枠指定予約の方が患者さんは予定を立てやすいのだと思いますが、これまでの当院の診療スタイルを考慮して今回は順番取り予約のままで変更しませんでした。今後、要望が多ければ時間指定枠も検討していきたいと思っています。

 

前日に予約したけど当日朝までに元気になったので予約をキャンセルするという人が多く発生すると思いますし、今まで通り8時40分までに入り口に並ばれた患者さんは当日受付枠で診察します。予約の際に表示される待ち時間は目安なので、診療が始まったら時々待ち時間を時々確認して、順番が近付いたら気を付けてご来院下さい。

 

よろしくお願いいたします。