研修医時代はよく指導医から家族への病状説明に同席しました。
ある新生児専門の先生は、重症の病状が改善してきたことを説明するときにはいつも、「赤ちゃんが頑張ってくれたおかげで良くなってきました」って話していました。私は心の中で、「いやいや、あなたがほとんど泊まり込んで治療して助けてあげたんじゃん」って思ってしまいました。
反対に病状が悪化していよいよ厳しい時の説明は、「赤ちゃんは精一杯頑張ってくれましたが、我々の力が及びませんでした」と話していました。私は心の中で、「いやいや、誰がどうやっても無理なくらい重症だったじゃん」って思ってしまいました。
自分に厳しく謙虚な姿勢の大切さを学ばせていただきました。当時、その指導医は10年目くらいだったと思います、今では新生児では有名な偉い先生です。
私、今15年目です。その時の指導医に少しでも近付いてたら良いなと思っています。