栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

子どもに関わるコーチ、監督と呼ばれる方々へ

こんばんわ。
平成27年春に滋賀県栗東市で開院予定の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

昨日の記事はとても反響が大きくて、びっくりしました。多くの方に同意いただけたようで、良かったです。羽生君の帰国しての検査も、取りあえず大きな異常は無かったようなので、一安心ですね。

 

昨日の流れですが。子どもにスポーツやら格闘技やらを教えてる指導者のレベルのバラつきが、常々気になってます。

 

一つは医学的知識。今回のような頭部外傷や熱中症などに対する知識が驚くほど無いし、軽く見ている指導者が多いです。あの〜、状況によってはどちらも死んじゃう状況ですよ。誰かにその辺の救急外来に連れて行かせれば適当に治療してくれるとか思ってるでしょ。としか、思えない指導者がいます。肝心な責任指導者がついて来ないので、こちらは状況の詳細な情報も得られないし、注意も出来ません。

 

もう一つは、子どもの発達や社会性に関する知識。学校以上にスポーツ少年団道場などでは、子ども個々のレベル差が目立ち、彼らの中でもヒエラルキーが出来上がります。ゆえに、イジメなどのトラブルも発生しやすい。指導者の中には、それをケアするどころか助長する(イジリとイジメの境界が分からないんだと思いますが)ようなのもいます。また、発達障害による行動特性に理解が無く、めちゃくちゃな対応をされてるケースも。そういうのを聞くと、私は保護者に辞めさせるのを勧めるのですが、つらいはずの子ども本人は辞めずに頑張りたがるんですよ、切ないです、本当に。

 

スポーツや格闘技など、子供の頃から勉強以外に頑張れるものがあるのは、とても良いことだと思います。だからこそ、その指導者には技術や成績を上げることだけでなく、安全に健全に子どもたちを成長させる教育者としての自覚を持って欲しいと思います。