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栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

漢方はアトピー性皮膚炎には難しいです

こんばんは。

本年4月に滋賀県栗東市に開院予定の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

アトピー性皮膚炎がなかなか治らない方で、一切ステロイド外用剤を止めて漢方治療のみにする患者さんを多く見かけます。それですっきり治ってる人は、おそらく少しはおられるのでしょうけど、私は見たことがありません。救急外来に熱などで受診された方で、皮膚が本当にひどい状態の子を見かけて、お母さんに「ところで湿疹はどこかで診てもらってるの?」と聞くと、漢方やってますと答えられるのが、小児科救急外来あるあるの一つになってます。

 

漢方好きの私でもアトピー性皮膚炎を漢方で治そうとは思いません。理由はまず、診たてが難しい。漢方は体質、病期、病変などの状態から薬を選択します。アトピーってバリバリの野球少年にも、インドアで大人しい子にもひどい子がいますし、ずーっとひどい子も悪化と改善を繰り返す子もいます、病変も熱をもってるか硬くなっていってるかなど、漢方的に非常にバラエティに富んでいます。それで何を使って良いかわからない。もう一つは西洋薬(外用薬)で十分治せるのがほとんどなので(特に年少の子は)、わざわざ診たてを外す可能性のある治療を始めることはしないのです。

 

1人だけアトピーに漢方が効いた子がいたのを思い出しました。紫雲膏(しうんこう)というぬり薬で、内服はなしです。この紫雲膏って市販もされてるので興味があれば買ってみて欲しいのですが、においがします、名前の通り排泄物のような。で、中身がごま油とか豚の脂とかなのです。私の想像では、それまで保湿剤を真面目に使ってなかったお母さんが、漢方薬ということで頑張って塗るようになり、紫雲膏の中の油が保湿剤として効いてたんじゃないかと思っています。

 

というわけで、基本的にアトピー性皮膚炎の方に漢方薬ステロイド断ちの)は勧めません。ここはかかりつけ小児科医を信用して、ステロイドしっかりやってみて下さい。年少児なら必ず治ると思います。