栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

ピボキシル基含有抗生剤について(その②)

こんばんは。

滋賀県栗東市に4月16日開院予定の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

昨日に続きます。実はこのへんのメイアクト、フロモックス、トミロンって私が医者になった頃、とっても製薬会社が推してたんです。季節ごとに変わるメイアクトのクジラのぬいぐるみを、こっそり集めて彼女にあげてた研修医先生は少なくないと思います。ピボキシル基は含んでないけどセフゾンやバナンとかもですね。かわいくもないセフミとゾンタのシールを、やたらMRさんに持ってこられて困った、外来の先生も少なくないと思います。全部、第三世代セフェム系抗生剤というグループに入ります。オラペネムはちと違うグループです。

 

特にメイアクトやフロモックスは、中耳炎などの原因菌である薬の効きにくい肺炎球菌に効果があると言われて、特によく使われてましたね。そのうち、ペニシリン系の抗生剤(サワシリン、ワイドシリンとか)をたっぷり使った方がよく効くってことになりましたけど。

 

神戸大学感染症内科の岩田健太郎先生などは、ブログや著書で、この経口第三世代セフェムは腸からの吸収率が極めて低いので意味なしと断言してますね。

 

私はすでに量も忘れてしまいました。というのはウソでほとんどが9mg/kgっていうのは体に染み付いてます。かつてはどんだけ出してたんだっていう。

 

オラペネムについてはまたの機会に。