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栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

ストラテラやコンサータで行動が悪化するときは

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

まあまあ久しぶりの発達障害の治療の話です。ちょっと難しくなったらごめんなさい、学校の先生やご家族には知っていて欲しいので、なるべくわかりやすく書きます。

 

ストラテラコンサータで問題行動が悪化する子がいます。それも、もとの多動性や不注意がひどくなるというより、反抗的になったり暴力的になるなど、それまで主体でなかった反社会的な問題行動が増えるケースです。全部とは言いませんが共通していることがあります。①比較的知能が高い子(IQ 90くらい以上)、②自己評価が低い子、です。

 

ADHD治療薬には認知力を上げて、自分で自分をコントロールしやすくする作用があります。これは知能の高い子にとっては、周囲が自分をどう見ているかがよくわかるようになるみたいです。すると、それまで以上に周囲の視線(みんなに迷惑をかける困ったやつ、どうしようもないやつ、といった)を意識できるようになります。すると、その不安さと周囲への反発心から反社会的行動が出るようです。ひどいときは、そこにコンサータストラテラを併用にされて、さらに抗精神病薬を重ねられたりして、わけわかんなくされてしまってます。私は、使うんならSSRIという抗うつ薬の一種をかぶせると良いと教わりましたが、実際にはやったことないです。

 

ですから、ADHD治療薬を使うとき、特にもともと知能の高い子には、①多動・不注意が本人のせいではないこと、②家族も、学校の先生も、医師も、みなが見方で応援していること、を十分に伝えることを意識して開始しないといけません。

 

実は、この現象はコンサータ(中枢神経刺激薬)だけのものかと思っていましたが、どうもストラテラにもあるようです。気をつけましょう。