栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

B型肝炎はけっこう身近なウイルスです

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」です。

 

一通り終わってるワクチン勉強会ですが、忘れないように時々、勉強しようと思います。今夜はB型肝炎ワクチンについて。なぜB肝かというと、やっぱり打つ人が少ないなって思うからです。ロタもそうですけど。

 

今、日本ではB型肝炎のキャリアが130-150万人いるそうです。キャリアっていうのはウイルスを持っていて、それを他人にうつす可能性がある状態(肝炎を発症していなくても)の方です。日本の人口を1億2千万とすると、100人に1人以上がキャリアってことです。そりゃ、子どもでの割合はずっと低いでしょうけど。

 

でも、子どもが1人で暮らしているわけないので、その同居している家族(父母、祖父母)を考えると、子供の100人に1人以上はキャリアの大人と生活を共にしているわけです。みなさん、お子さんを預けている保育園や幼稚園は何人くらい在籍されてるでしょうか、100人以上の在籍数なら、園に数人はキャリアとなっている子がいるかもしれません。感染は医療行為や性交渉以外にも汗や唾液でもします。子どもはあちこち舐めますし、お互いにべたべたしながら遊んでいます。

 

こう考えると、B型肝炎が意外に身近なものだということに気付いてもらえると思ましたがいかがでしょうか?ちなみに手元の資料ではWHO加盟国の9割以上が定期接種(公費)になっています。よく、「他のみなさん打ってますか?」と聞かれますが、正直国内ではまだまだ打う人は少ないです。世界的に見ればみ~んな打ってます。

 

ロタと違い、いつからでも打てます。赤ちゃんだけでなく、未接種のお兄ちゃん、お姉ちゃん、お父さん、お母さんにもぜひ接種をお勧めいたします。