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栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

早期診断したってガンみたいに完治するものではありません

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

昨日の続きです。最後の「結局、発達障害なの?どうなの?」ていう疑問が出るのは無理も無いんです。「発達障害は早期診断が大切」というのが、だいぶ誤解されて浸透しているようです。ガンみたいに早期発見、早期治療すれば治るように思われてる。それで出来るだけ早く診断して欲しくて医療機関を受診される方がいます。

 

早期発見が必要なのは発達障害の要素が強くある子(昨日の言葉で言うと「自閉性」ですね)を早めに把握して、生活上困難が発生したら適切な対応をしてあげましょう、という意味なのです。不適切な対応をされて困難さが悪化することが無いようにと。自閉性にしたって、多動衝動性にしたって、早くに診断したところで治るものではありません。それと上手く付き合っていく、上手く長所や個性にしていくのが、目指すところなのです。

 

こういったことが、驚くほど地域の保健師や教育関係者の中にもわかってない方が多い。そして、お母さんたちに病院で診断してもらってきて下さい的なことを言い、受診後に結局何だったんですかみたいなことを聞いてるのです。

 

私は「診断」というのが、その子の特徴や得意、不得意な部分を分析することなら、早期診断は意味があることだと思っています。しかし、単に「自閉症スペクトラム」「注意欠陥多動障害」「学習障害」といった名前を付けることに、社会的サービスを受けるためだったり、問題行動の対処法をネットで調べる時にgoogleの検索ワードにするため以外には、何の意味もないと思います。