栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

ここのところのワクチンに関する雑感とお願い

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

インフルエンザワクチン希望で受診される方もだいぶ落ち着いてきました。うちは日中にインフルエンザ専用枠を作った上に、午前と夜の一般外来でも上限決めることなく接種してましたから、一時は夜診帯に殺到して、病気で受診しようとされてる方がは入れない状況にもなっていたと思います。ある先輩開業医の先生は、インフルワクチン接種者のために病気の子を診れなくなるのは本末転倒だとおっしゃっていました。確かにその場面だけとってみると、しんどい状態の子が後回しになるんだからそんな気もします。でも、流行を抑えるためにワクチンを接種を進めるのも開業医の使命だと思うし、それが麻疹風疹でもインフルエンザでも違いはないと思います。このへんのジレンマはここ1-2ヵ月ずっと感じながらやっていました。来年はどうしようかな。

 

ワクチンといえば化血研問題が解決どころか泥沼化してますね、うちは今までのところ、他の医療機関が行っているような新規予約の停止はせずに来れています。関係者と運に感謝するばかりです。でもこれからもそう出来るかはわかりません。打とうと思えばいつでも打てると思っていたワクチンが、忽然と姿を消してしまうというこの状況に驚きました。ワクチンだけではなく、あらゆることへの備えが必要なのだと実感した出来事でした。

 

FBでも告知しましたが、ワクチンを迷っている方やそのうち打とうと思っている方は早く接種しましょう。感染してからでも遅いし、流行に巻き込まれてからでも遅いし、今回みたいにワクチンが姿を消してから慌てても遅いのです。国があてにならないことはよくわかりましたよね。

 

小児神経科医としてインフルエンザ脳症は数え切れず、細菌性髄膜炎、ロタ脳症、水痘脳症、亜急性硬化性全脳炎(麻疹の合併症)とこの上ない悲しみをいくつも見てきました。そしてすべての子たちは例外なくワクチン未接種でした。1ミクロンの迷いもなく接種すべきです。