栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

ワクチン反対派のご指摘を真摯に受け止めてみる①(脅しの医療)

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

まずは告知。当院では4月から働ける看護師を募集中です、興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。

 

「〇〇ウイルスに感染すると〇〇脳症になるかもしれなくて、寝たきりになるような後遺症を残したり最悪亡くなることもあるんですよ、だから〇〇ワクチンは接種した方が良いですよ」これって脅しですかね。そうですね、脅しと言われれば脅しですね。ただ事実を言ってるだけのつもりなのですが。

 

ワクチン反対派からすると、これが「脅しの医療」ということらしいです。ちなみに辞書によると、「脅す」とは「恐れさせて自分に従わせようとすること」と載ってました。

 

ワクチン反対派の方々は、「〇〇ワクチンを接種すると△△といった副作用がおきて、寝たきりになるような後遺症を残したり最悪亡くなることもあるんですよ、だからワクチンは接種してはだめですよ」と言います。これも結局脅しですよね。彼らからすると、ただ事実を言ってるだけなのでしょうけど。

 

こうなると、どちらがどれだけ恐い脅しが出来るかで、保護者がワクチン接種するかどうかが決まるみたいになってしまいます。あまり健全ではないですね。

 

出来る限り脅しと思われないように事実を伝えるには、やはり客観的データに基づく確率で話をするしかないかと思っています。ワクチンを打たずして感染した場合に重篤な合併症や死亡に至る確率と、ワクチンを打って重篤な副反応や突然死する確率を淡々と伝えて比べてもらう。ほとんどのワクチンで桁レベルの差があります。それを確認して判断してもらうしかないのかなと思います。

 

ただ、脅しが入った後の保護者には確率の話をしてもあまり響きませんね、余計に迷って混乱することもしばしば。いかに脅しを解いて、客観的データを冷静に比較してもらえるところに持っていくか。確率だけ見たら、どちらが正解かは明らかなのですから。