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栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

気管支喘息を心配しなさすぎるのは困ります!

小児の病気のこと

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

以前にも書いた記憶がありますが、保護者さんの心配し過ぎと心配しなさ過ぎはいずれも困ることはあり、マスコミ的には心配し過ぎの方が軽症での救急外来受診や大病院信仰につながり、医療現場の負担になっているように言われます。

しかし、クリニックをやってるとむしろ心配しなさ過ぎ、過度の楽観主義の方が問題と感じています。心配し過ぎる保護者の方は何度も受診されるし、その度に何度も説明出来て、そのうち経験でそれほど心配無い状況を学んでもらえます。心配しなさ過ぎの方は、病状がひどくなるまで(ひどくなっても)病院に来ないし、しっかり治るまで服薬や通院を勧めても勝手に薬止めちゃうし受診も来なくなります。

代表的な病気の一つが喘息です。呼吸器内科で喘息専門にしてる先生がおられますよね、そうです、喘息のほとんどが子どものうちに、そのうち治るなんてウソですよ。じゃなきゃ成人の喘息専門医何て必要無いじゃないですか(そりゃ成人してから喘息を発症することもありますが)。

アトピーてんかんもほっときゃそのうち治ると軽視されていることがある病気ですが(これらはまた別に書きます)、アトピーで死ぬことは無いし(乳児の重症例は死にますが)、てんかんも発作自体で死ぬことも滅多に無い(大事故につながる危険はあるけど)です。でも喘息大発作はダイレクトに呼吸が出来なくなります。他の色んな病気や怪我で呼吸困難になっても、救急で気管に管を入れれば呼吸を助けることが出来ますが、喘息発作は気管全体が細くなってしまうので管を入れても助けることが出来ません。すごく怖い状態です。我々は少しでも肺の音がゼイゼイしてたら検査のための鎮静薬も使わないし(検査中止します)、ワクチン接種もしません(多少喉が赤くても鼻水が出てても接種しますが)。そして、子どもの頃から軽くても発作を繰り返すほどに治りにくく重症になっていきます。

喘息は患者数が多いだけあって、ここ10、20年だけをとって見ても格段に治療法も進歩しています。だから、ほとんどの小児喘息は子どものうちに治ります。でも、それはちゃんと治療している場合に限ります。勝手に薬を止めたり、自宅安静を指示されても学校に行かせてるようじゃ治りません。目の前で家族が喫煙してるなんて虐待ものです。