栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

春の集団生活開始前に麻疹風疹、水痘、おたふく、B型肝炎のワクチンを必ず接種しましょう

こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

もう1月も終わり年度末に近付いて来ましたね。4月から小学校、幼稚園、保育園などの集団生活が始まる予定の子たちも多いのではないでしょうか。ランドセルなどの準備も必要ですが、集団生活でもらう感染症ワクチンの確認も忘れずにしておきましょう。

 

つい半年前に騒ぎになった麻疹は、みなさんほとんど忘れかけてるかもしれません。天災と同じで忘れた頃に感染症はやってきます。その時になって慌ててワクチン接種しても効果が出るまで数週はかかりますし、これまでに一回のみの接種しかしてないと効果は不十分となります。麻疹(麻疹風疹混合)ワクチンは未だに出荷制限はかかっていますが、以前ほどは入手困難ではなくなっています。今のうちに接種しておきましょう。

 

また、水痘やおたふくかぜもコンスタントに小さい流行は見られています。水痘は治療薬があるし、ほとんどが1、2週もすれば治りますが、水痘では水疱跡が顔などに消えずに残ることもあるし、脳炎や脳梗塞を合併することもあります。おたふくでの難聴は今まで考えられていたよりも多いと言われています。この二つのワクチンも2回接種が主流です。受けた記憶がある方も必ず母子手帳で確認しておきましょう。

 

最後にB型肝炎ですが、これは唾液や涙などの接触が多いと考えられる年少児は特にですが、集団生活で感染リスクが高くなります。このワクチンは半年かけて3回接種で終了するので、実はもう4月には間に合いませんが、しないよりマシです。定期接種に該当しなくても必ず接種しましょう。

 

まとめます。麻疹風疹、水痘、おたふくかぜ、B型肝炎の4種のワクチンを就学、就園、入所の前に必ず接種しておきましょう。年度末ギリギリに打っても効果が出るのに時間がかかるので間に合いませんからね!出来るだけ早くに!