栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

治せる薬が簡単に手に入る国と時代に生まれたのだから

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

高血圧だとか糖尿病とか大人は持病に対してずっと薬を飲み続けている方が多いと思いますが、子どもも喘息、てんかんアトピーなどと症状がなくても良い状態を保つために薬を続ける必要がある病気がけっこうあります。

 

症状が無い状態で薬を続けることが難しい患者さんもしばしばいます。外来では薬を毎日飲めてるか必ず聞いていますが、たまに忘れると答える方には具体的な頻度を確認します。月に1回忘れることがあるか無いかくらいなら問題ないことが多いですが、週に2-3回忘れるという方は厳しいです。本当に週2-3回ならギリギリ大丈夫でも、そう言う方の大半は実際にはほとんど飲んでない(飲ませてない)。それが抗てんかん薬なら血液検査で薬物濃度を測れるので簡単にわかります。

 

時々薬を飲めてない子どもに対して外来で叱る保護者の方もいますが、小中学生が自分だけで薬を管理するのはまだ難しいです。基本的に小学生は親管理、中学生は親子で、さすがに高校生以上には自分で自覚して飲むように伝えています。

 

続けるって言ったって、てんかんなら数年、喘息なら数ヵ月で終われることが大半です。逆にそれが出来ないと一生治らない病気になってしまいます。幼くして毎日薬を飲まねばならないのは不運なのかもしれませんが、治せる薬があってそれが簡単に手に入る国と時代に生まれたことを不幸中の幸いと思って、頑張って続けてくれたらと思います。