栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

「おえっ」とされずにのどを見せる方法(図解付き)

あけましておめでとうございます。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。久しぶりの更新ですが、まだまだ看護師、医療事務、脳波技師を募集してます。

 

新年最初の記事は患者さんに役立つことを書こうと思います。以前にも書いたことがある気もしますが、舌圧子で「おえっ」とされずにのどを見せる方法です。今回は図解付きです。通常小児科では喉を見ると泣かれることが多いので、一通り胸やお腹の音を聴診して最後にのどを見ます。多分口、顎、舌それぞれの大きさや柔らかさなどによるのだと思いますが、人によって軽く口を開けるだけで奥までよく見える人と、大きく開けてくれてもなかなか見えない人がいます。

 

見たいのはいわゆる「のどちんこ(正式には口蓋垂といいます)」の周辺とその奥なのですが、通常軽く開ける程度だと舌がじゃまして全然見えません(下写真左)ので、舌圧子で「えいっ」と舌を下方向に押し下げます。このときに「おえっ」となってしまい、大泣きして子どもだと以後は意地でも口を開けてくれなくなってしまいます。そこで口を開けた状態で「あ~」と声を出すと「のどちんこ」がひっついてる部分が上に引っ張られて、良く見えるようになることがあります(下写真右)。人によっては「べ~」と舌を前に突き出すと見えるようになることもあります。いずれにしても、出来る限り大きな口を開けることが前提です。

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病院で「おえっ」とされないように、普段から自宅でペンライトなどをつかって確認しながら、のどを見せる練習をしておくと良いと思います。私も泣かれずに診察が出来てうれしいです。