栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

生後間もない赤ちゃんがいたり、これから生まれてくる予定の家族は、百日咳を予防するために就学前三種混合ワクチンの追加接種を強く勧めます。

 こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

百日咳が全国的に増えているそうです。乳児期早期の赤ちゃんが感染すると死亡する可能性もある怖い感染症です。そういえば当診療所から初めて救急車で搬送したのも百日咳にかかった1ヵ月の赤ちゃんでした。四種や三種混合ワクチンに含まれているのでそれを接種し終えた1歳半以後の幼児はあまり発症しませんが、3ヵ月未満のまだ1回目の同ワクチンも接種してない年代で感染するととても危険です。

 

実は1年ほど前から日本小児科学会は就学前に接種するワクチンとして、現在の麻疹風疹ワクチンとおたふくかぜワクチンに加えて、三種混合ワクチンとポリオワクチンの追加接種を推奨するようになっています(ただしいずれも任意で、費用は自己負担)。ポリオはまた別の機会に言及するとして、三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)が追加になった背景として、百日咳の抗体が就学前にあたる6歳くらいから急に減少して百日咳を発症する小学生が激増しているのがあります。

 

流行を抑え込むためには全員接種するのが理想ですが、有料なのもあり難しそうです。ただ家族内に生まれてまもない赤ちゃんがいたり、これから生まれてくる予定があれば、出来るだけ彼らに感染させないように、就学前以上の兄姉さんには三種混合ワクチンを追加接種しておくことを強く勧めたいと思います。

 

なお、当院では三種混合ワクチン接種1回4500円です。

news.yahoo.co.jp