小児科で救急外来してると問い合わせで、子どもがイスから落っこちて頭打ったんだけど診てもらえますか?ってよくあります。吐いてるとかぐったりしてるかなら、もろに専門なんでドウゾドウゾなのですが、額がパックリ割れて出血してるとかで縫合しないといけない可能性があるとかなり躊躇します。だって一生痕が残ったら申し訳なさすぎます。そりゃ誰もいなけりゃ、やりますがね。その昔、離島の病院で1人全科当直してた時は、それが憂うつで仕方ありませんでした。幸い、子どもとか顔とかの縫合することはありませんでしたが。
小児科医はわりと幅広く診る方だと思いますが所詮内科医です。でも、救急外来とかではわりと、車のドアに手を挟んだとか、肘が抜けたとか紛れ込んできます。すぐに外科に行って欲しいんですが、さんざん待たせた後だったり、そういう日に限って外科当直が耳鼻科だったりするので、とりあえず自分で診ることになります。勉強になることもあるので良いんですが。
ただ滋賀に来てから、すごく減りました。救急の看護婦さんがしっかりチェックしてくれてるのと、子どもでも外科疾患は診るんだという気概のある外科当直の先生が多いのだろうと思います。滋賀に来て7年間で肘内障(肘が抜けて凄く痛いやつ)の整復は、近所に住む長男の友人と、先日帰省していた姪にした2回きりで、診察室でやったことはありません。
内科と外科の振り分けがしっかりしてるのは良いことなんだろうと思いますが、肘内障に限っていうと、あの治った瞬間のコクッていう感覚と、その場で凄く痛がって泣いてたのが一瞬で痛みが消えて動かせるようになるのを見るのは、ちょっと気持ち良いので、たまにはやりたいですね。