また日付をまたぎそうですが、懲りずに書きますよ。
支援学級の話の続きです。実際、就学の半年以上前に、正確に半年後の発達段階を予想するのは難しいです。それはちょうど5-6歳頃に急に伸びてくる子が多いんです。3歳くらいに大きく離された分を、一気に巻き返してきます。私らはいろんな診察手技を駆使して、同じ程度の多動であったり、指示の入りにくさであったり、言語能力の弱さでも、半年で周りに追いつけそうかどうか見極めるのですが、なかなかに難しいです。
まあ逆に言うと、全員の発達段階が一旦収束に近付く6歳頃から集団教育を始めるのは、とても理にかなっているなと思います。世界の多くの国で義務教育の開始時期が同じなのは、そこまで考慮した結果なのかどうかはわかりませんが。
ちなみに上述した、発達の伸びしろを予想するいろんな診察手技のいくつかは5歳児検診での診察項目です。これから発達障害診療を学ぼうとする先生(だけじゃなく)は、5歳児検診の内容を十分理解して普段の診察に入れていくようにすると、わけわからん発達障害が少し見通せるようになると思います。お勧めです。