こんばんは。
本年4月に滋賀県栗東市に開院予定「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。
育児において、「良かれと思ってやってるけど、実は子どもにとって全く良くないこと」は時々あります。いろいろありますが、今日はその一つをご紹介します。
言葉の発達が遅れてる子に、シャワーのようにたくさんの言葉を聞かせるのは逆効果です。正しくは、短い言葉で少なめに、ゆっくり、はっきりと話かけます。まわりくどく話したり、比喩皮肉、二重否定とかはもちろんのこと、わかりやすいと思って、いろいろな表現を使って説明すると逆に混乱します。
さて、ここで昨日に引き続き想像してみましょう。実際、海外旅行に行ったことがある方なら経験あるかもしれません。外国でホテルでも買い物先でも、あなたはそこの外国語を少しかじった程度で、何かを説明されて理解できなかったとします。そのときに相手は何とかして理解させてあげようという親切心から、さらにたくさん話して説明しようとします。そもそも言語がわからない私たちは余計にわからなくなり、焦ってしまいますね。次からはもうあんまり話かけないでおこうと思うかもしれません。
子どもも同じです、わからないと嫌になってしまいます。人とコミュニケーションをとることそのものまで嫌になるかもしれません。言葉はコミュニケーションの手段ですので、目的であるコミュニケーションを避けようになったら言葉が伸びるわけがありません。
もし、子どもの言葉が遅いことを心配されてる保護者の方がいましたら、気を付けておいてくださいね。一番はコミュニケーションをたくさんとることです、言葉ばかりでなく身振り手振りや絵や写真を使っても良いです、コミュニケーションが楽しくなるように。教育テレビをどれだけ見させてても、一方通行の音が入っていくだけで、コミュニケーションの手段としての言葉は増えません。