栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

そんなレベルの話じゃないんですよ(ロタワクチンの話)

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

先日、ワクチン会社さんがロタウイルスワクチン啓発用のポスターをいくつか持ってこられました。その中にね、ロタ腸炎になって1週間入院した場合、家族が仕事を休んだり、入院中の差額ベッド代などを合わせると計20万円くらいの損失になること考えると、全部で3万円近くかかってもワクチンで予防できるなら高いことはないって話が書いてました。

 

私ね、このポスター作った人って本当にワクチンの意味わかってんのかなって思うんですよ。20万円かかっても間違いなく確実に1週間で元の元気な体に治るんなら、3万円もするワクチンなんて私は自分の子に接種しませんよ。

 

ロタウイルスが怖いのは、もし受診が遅れたり、診察した医者がヤブだったり、免疫機能(体質)が特殊だったりして、治療が遅れたり上手くいかなかったら、死亡したり後遺症を残すことがあるからですよ。他の雑魚腸炎ウイルスとは格が違う。インフルエンザみたいに直接効く薬もないですし。

 

だから、みんなに接種して欲しいのです。

 

あと、確認ですがロタワクチンは飲み物です!赤ちゃんがいっぱい刺されるのは可哀そうと思われてるお母様方、全く痛くありません。慣れた看護師さんたちが上手に飲ませてくれます。

 

また、ロタワクチンは通常生後104日(どんなに遅れても168日)までに1回目接種を開始しないと、以後はどんなに希望しても接種できません。まだ間に合う方は後悔しないように接種しましょう。