こんばんは。
アンチシリーズ第二弾、アンチステロイドについて。アトピー性皮膚炎のね。これもなかなかに大変です。アンチワクチンのように誰かに思想を吹き込まれてる方もいますが、そういう人たちも含めて多くはステロイド治療に失敗している経緯があります。そのときにステロイド薬を処方した医者が、処方しっぱなしで塗り方の説明もフォロー外来もしなかったのか、患者さんが医者の言うことを聞かなかったのか。
アンチステロイドでめちゃくちゃひどいことになってるアトピー性皮膚炎は、感染の併発への注意が必要ですが、わりと早く治療効果が現れます。長期間ステロイド薬を止めてるので、薬の効きがとっても良いです。あとはプロアクティブ療法などで上手くステップダウンしていけば良いのです(言うとおりに治療してくれた場合に限る)。
むしろ難しいのは、ステロイドを塗ったり塗らなかったりして長年悪い状態が続いてる子の方で、薬が効きにくくなってる上に、もともと良くしたい意志が弱いのか、こちらがどれだけ一生懸命に治療しようと説明しても言うとおりにしてくれません。そして受診もしなくなっちゃうっていう。
ちなみに、乳児期の皮膚炎はちゃんと治療すれば、かなりの率でしっかり治ります。ステロイドの使用歴が短いのと、体の面積が小さいのでスキンケアがしやすい、園や学校などでうける悪化因子(日焼け、ほこり、運動による汗など)が少ないなどからだと思います。加えて乳児期の皮膚をきれいに保つことは将来の食物アレルギーも防げます。はっきり言って、治療してる方も楽しいし、お母さんが喜んでくれてるのを見るのもうれしいです。どうかアンチステロイドにならないでくださいね。