栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

今の私たちに何が出来るか(小4女児虐待死の事件をうけて)

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

現在も看護師さん、事務さんとも募集中です!よろしくお願いします!

 

この小4女児虐待死事件が毎日のように報道されるのを見て、皆さんも心を痛めていると思います。私も例外ではなく、しばらくこのブログも休んでいたのですが自分の気持ちの整理もかねて少し書かせていただきます。

 

こんなひどい話があるのか、心愛ちゃんの人生は何だったのか、この子を救えない社会って何なの?、この国って何なの?。こういうとき、何が悪いのか、誰が悪いのかって考えて非難するのではなく、私はいつも今の自分に何が出来るのかを考えるようにしています。

 

本当に偶然ですが、先日医師会の先生向けに虐待に関する講演をする機会をいただいたのですが、そのときに示した図(以下に提示)があって、虐待をする親の予備軍として育児不安を抱えていることが多いというものでした。心愛、こんなに愛情に満ちた名前をつけたときの両親自身、まさか自らがこんなひどいことをするようになるとは思ってもみなかったでしょう。今回のケースはDVが主な要因だったのかもしれませんが、育児支援という形ででも、子どもが小さい頃からお母さんが密に相談できる存在があれば防げたのではないかと思います。そう、鍵は育児支援だと思っています。

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当院は今でもワクチンでの来院時に身体測定を組み込むなどして、育児相談に出来るだけ対応してはいますが、まだ足りないかもしれません。これまで以上に育児の不安や相談を吸い上げられるようにするにはどうすれば良いか考えたいと思っています。子にとっても親にとってもこんなにひどい悲劇が二度と繰り返されないように。

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