栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

学校医はつらいよ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

何かと学校医が話題になってますね。先日も書いた健診で陰毛チェックした小児内分泌の重鎮先生の後に、下腹部の聴診をした医師も問題になりました。これ健診だから問題になってるんですよね、これ一般の診察も下着をずらしたら変態だと思う人が増えたらどうするんだろう。腹痛のときに絶対見逃してはいけない、精巣捻転も鼡径ヘルニアも、それこそ虫垂炎だって診れませんよ。

 

そこにこの馬鹿な議員が、自分の子が肥満と診断されたことに腹を立て、「医者なんか辞めてしまえ」って直接校医にクレームして、その30年以上続けてきた70代の先生が本当に辞めてしまったと。そりゃ辞めるよなって、全国の校医やってる先生たちは思ったに違いありません。

 

学校医とか園医ってけっこう大変で、年に何度もある健診では一度に100人以上診ることも普通にあって、するとね聴診器入れ続けた痛みで耳の穴の感覚が麻痺してくるんですよ。それを貴重な平日の休診日や休憩時間に出向いてね。そんなん金もらってんだから文句言わずやれって思うかもですが、謝礼なんて微々たるもので自院の外来で患者さん4~5人診て得る売上げと同じくらいです。みんな、地域の医師会に頼まれてほぼボランティアでやってるんですよ。

 

その中でも、私は幼稚園の園医をさせてもらってて、ふだんよくクリニックに来てくれてる子どもたちの園での様子を見て楽しんでますけどね。クリニックで全然じっとせずやんちゃだけど園ではおとなしかったり、あの子とこの子はクラスメイトで仲良しだったんだとかいろいろ驚きがあったりして面白いです。

 

つまり何が言いたいかっていうと、ほとんどの学校医はそんな猥褻な魂胆や悪意をもってやってないので、あんまり厳しい目で見ないでくださいねってことです。

 

news.yahoo.co.jp