栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ®)のおかげで赤ちゃんの風邪を診るときにめちゃくちゃ安心感がある

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

当院はRSウイルスの母子免疫ワクチン(アブリスボ®)を2024年6月の発売まもなくから、希望の妊婦さんに接種を開始しました。これは妊婦さんに接種すると生まれてくる赤ちゃんの乳児期早期のRSウイルス感染症の発症や重症化を予防してくれるワクチンです。産院でも接種するところが増えてきてますが、まだやってないところや料金が高いところも多く、比較的安価(28000円!)な当院で接種される方も多数おられます。

 

RSウイルスって、大人や年長時もかかるんですけど、かなり軽症でただの風邪くらいなんです。ちょっと風邪気味だけどこのくらい大丈夫だろうと、赤ちゃんとベタベタした結果、生まれたての赤ちゃんが命も危ぶまれるほどの重症感染症となるのです。そして、うつした本人はその自覚もないままだったりします。

 

28~36週の妊婦さんが対象のワクチンなので、ぼちぼち当院や産院などでお母さんが接種してくれて生まれてきた赤ちゃんを外来で見かけるようになりました。これは本当に診察する方にとっても安心感しかない。今はそれほどRSウイルスは流行してないようですが、年に何度も、特に冬は必ずどこかで流行りますので接種してもらえた赤ちゃんは幸せだと思います。細菌性髄膜炎、ロタ腸炎に続いてRSウイルスも駆逐されていくと良いなと思います。まだこのワクチンの存在も知らない妊婦さんもいると思うので、家族や周囲に妊婦さんがいたら教えてあげてくださいね。

 

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