こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
ホームページ改造計画実施中ということで、昨日に引き続きです。今日は舌下免疫療法を小児に行うに際して重要と考えていること(注意点)を載せました。疑問点とか知りたいことなどあれば加筆したいので教えてください。以下、ホームページからの転載です。
小児科ですが舌下免疫療法が可能です:
小児科ですがスギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法を行っています。5歳以上から可能です。
通常の治療薬とは違い、副作用のリスクもあるため説明を聞いていただき、確定診断のための検査をした上での治療開始となります。ご希望の方はまず受診していただければと思います。なお、スギの舌下免疫療法は花粉が飛ぶ1~5月は開始出来ません。
注意点:
この治療を小児で始めるにあたり、しばしば問題となることがいくつかあります。
・小児では正しい内服が難しいことがある
この薬は錠剤を舌の下に置いて噛まずに1分間溶かしてから飲み込むという特殊な内服方法です。5歳になったばかりの子には理解が難しく正しく内服出来ていないことがあります。
・アトピー性皮膚炎がある場合、悪化することがある
原理上、アトピー性皮膚炎にも効果がある可能性のある治療ですが、経験上ほとんど痒みが増すなどで悪化しています。それでも始めるなら十分に皮膚炎を治療で抑制してからです。
・風邪や喘息がこじれて咳が止まらない状態でも、舌下免疫治療を継続している
この薬は言ってみれば、咳鼻の原因になる毒のようなもので、それを敢えて体に入れて慣れさせる治療です。咳鼻が止まらなくて困っているときにわざわざ飲み続けるものではありませんので、落ち着くまでは中断するのをお勧めします。
一部の耳鼻科や内科では、このようなことはほとんど考慮も説明もされずに治療されているケースが多いです。十分注意してください。
舌下免疫療法の案内と小児で開始するにあたっての注意点 - 栗東よしおか小児科(公式ホームページ)