こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
年末にちょこちょこホームページをいじっていて、感染症の治療方針も書いてみたので良かったら御一読ください。ご意見、ご感想いただければ嬉しいです。以下転載。
はじめに:
感染症治療は地域の小児科クリニックにおいては、その時々の流行状況によりますが主体となる領域です。当院の基本方針は、子ども本人の負担を最小に、利益は最大となる検査や治療を行うことです。
具体的には:
周りの大人の都合や興味のために、痛みや恐怖を伴う検査をかたっぱしから行ったり、過剰な薬や医療行為は行いません。例えば、アデノウイルス、RSウイルス、新型コロナは特別な治療はありません。長期間高熱が続いたり重症化が予想されるなどの理由が無ければ積極的に検査診断する意味はありません。インフルエンザや溶連菌が疑われるときは治療薬があることから、比較的検査を行うことが多くなりますが、それも経過と症状の程度しだいです。投薬も基本的に症状に合わせて処方します、抗生剤とか咳止めテープとか、希望されても出せないこともあります。
院内の感染対策はコロナ禍時代と変わらずに厳重にしています。感染症状の無い患者さんたちと分けるのはもちろん、感染患者どうしも直接接触がないように待合室を分けてお待ちいただきます。これは熱の有無だけではなく、咳鼻などがあり少しでも感染症の可能性があればそれぞれを隔離しています。花粉症や喘息が原因の咳鼻であったとしても同様の扱いになります。
最後に:
感染症治療は小児科外来診療で最も大きな位置を占めながら、決められたガイドラインが存在しません。そのため、私たちは常に最新情報を取り入れながらより良い診療を提供出来るように努力していきます。