栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

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訪問看護を始めます!訪問看護師さんを大募集です!

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

突然ですが、訪問看護事業を始めることになりました。

 

開業前から小児の在宅医療に参加することを表明して、実際に開業1年ほどで開始しました。現在も細々と続けているのですが、いかんせんクリニックの外来業務と掛け持ちのため、いざという時にお役に立てないことも多く、この中途半端さに申し訳なく思い続けていました。理想では、もう一人くらい医師を採用して、訪問診療をサポートしてもらえれば、もっと多くの必要としてくれる患者さんに納得いく治療が出来たのだと思いますが、なかなか任せられるほど信頼できる医師は見つからないものです。

 

というわけで、この度、訪問医療ではないけれども、せめて訪問看護という形ででも在宅医療を求めておられる患者さんをサポート出来ればということで決断しました。特に利用者(患者)さんの年齢や疾患は限定しませんが、小児患者さんは積極的に看ていくいく予定です。

 

訪問看護ですから看護師さんが集まらないことには話になりませんので、熱く募集を開始します。ぜひ、オープニングスタッフとして協力してください!なお、小児科クリニックの外来看護師さんも併せて募集中です。

子どもも新型コロナワクチンを出来る限り接種した方が良いと思います

こんにちは。滋賀県栗東市栗東よしおか小児科院長の吉岡誠一郎です。

 

新型コロナウイルス流行6波が完全に5波を超えてきました。当院でも連日陽性者が出ています。軽い熱くらいの風邪症状の子どもたちが陽性で、そこからほぼ無症状の家族の陽性がわかるといった感じです。結局ワクチン接種してる大人だと、検査すると陽性でも実質発症してないケースって多いんじゃないかなと思っています。つまり、大人でもワクチンの発症予防効果は無いといわれてますが、そうでもないんじゃないかという印象を持っています。

 

今回は迷っている方も多いと聞く、3月から始まる予定の5~11歳の新型コロナワクチンに関しての考えを述べたいと思います。私は出来る方は全員接種した方が良いと思います。

 

実は私は意外だったのですが、小児科医の中でも意見が分かれています。積極的でない先生は、小児は感染しにくい、してもほとんどが軽症であること、心筋炎などの重篤な副反応のリスクなどを言われます(あと、はっきり言う先生が少ないですが暴れる子どもに筋注が嫌だっていうのがあるんじゃないかと思います)。

 

あの、子どもは感染しにくいとか軽症だとか言ってワクチンを後回しにした結果、当院の周囲でも幼稚園、保育園でボコボコ発症してますよ。今のところ、重症は変わらずほぼ無いようですが、幼児で常にマスクしてる子は皆無なので接している大人はほぼ濃厚接触者で感染を受けています(お互いにマスクをしているかどうかで濃厚接触者認定が決まりますから)。そもそもワクチンの意義は個人の発症や重症化を抑えるだけではなく、集団免疫を形成して社会全体の流行を抑えて稀にでも発生する重症患者や重症化しやすい基礎疾患を持つ患者を守るためではなかったですか?

 

このコロナウイルスの性質だって、従来株、デルタ株、オミクロン株と全く症状も重症化率も感染力も全然違うじゃないですか。今後の変異によっては子どもに重症化させるものが出てきても全く不思議ではないですよね。

 

接種後の心筋炎が若者に多いということから、小児はもっと多くなると思われてそうですが、実はすでに始めている米国ではむしろ5~11歳の子どもの方が圧倒的に少ないです。数値は以下のリンクを参照ください。

ファイザー製ワクチン、子どもに8件の心筋炎=米CDC | Reuters

 

確かに5歳くらいの大暴れする子の三角筋に狙って注射するのって慣れてないと難しいかもです。看護師さんがするなら余程小児科に慣れてない限り避けた方が良いでしょう。普段の国内ワクチンのほとんどは皮下注射なので、だいたいどこに適当に刺しても問題無いんでそれほど暴れられても難しくないんですけど。太腿じゃだめ?って思うけど添付文書で三角筋って書いてるならしょうがないんですよね。

 

個人的には、他の年齢層と同様に子どもの接種率も上がってくれると良いなと強く思っています。

なぜ人を殺すのはいけないのか

新年あけましておめでとうございます。栗東よしおか小児科の院長の吉岡誠一郎です。

年末に梅田の精神科クリニックで起きた放火事件の容疑者が亡くなったという報道がありました。既にたくさんの方が亡くなっていることから、いずれ死刑判決になるのは間違いないのでしょうが、やはり動機に関して本人から全く聞けずに終わるというのは残念なことです。

昨年は、というかここ数年は、よくわからない殺人や殺人未遂の事件が多いですね。直接関わりのないアニメーターや電車の乗客や、憎しみの対象となっている相手本人ではなく、その子どもとか。

なぜ人を殺すのがいけないのかと子どもに聞かれて、自信を持って適切な答えが出来る大人がどれだけいるでしょうか?命は大切なものだから殺しちゃいけないんだと教えても、じゃあなんで死刑があるの?戦争でたくさんの人を殺すのは許されるの?といった問いに答えられるでしょうか(私は出来ません)。

少なくとも戦争下でもない一般社会においては殺人はしてはいけない揺るぎの無いルールであり、子どもの頃から刷り込まれていきます。でも、それにどこかで疑問を感じるようになり、自分で人命というもの考えるようになる時が来て、やっぱり殺すのは良くないとなるかどうか。

上手く説明出来るような結論には至らないかもしれませんが、それについて考えることは大切なことだし、こういった事件はきっかけになるからこそ、出来る限り詳しい経緯が解明されることを期待したいと思います。

中3生徒刺殺事件に関して思うこと

こんにちは。滋賀県栗東市栗東よしおか小児科院長の吉岡誠一郎です。

 

ちょっと忘れられつつある気もするけど重大な事件と思う、愛知県弥富市であった中3生が同級生を刺殺した事件に関して書きたいと思います。

 

加害者の殺害動機として以前のアンケートにあった「選挙の応援を頼まれたのが嫌だった」とか「友達との会話に割り込まれていやだった」とか(他にも後からいろんな加害者のコメントが出ているようですが)、そんなことで殺すまでするのかと思われるような内容が報道されていますね。

 

子どもの言語化能力というのはとても個人差があります。過去に感じたことを口で話したり文書で書けるのはかなり上級者です。本当に苦手な子になると、その日の朝食がなんだったか、いつから頭が痛いのかといった、単なる事実ですら答えられない中学生だっています。ましてや多感な思春期の子どもで、自分が誰かからうけた心的ストレスだったり、殺意を抱くほどのネガティブな感情を正確に言語化することなど出来るわけありません。

 

アンケートなどで辛うじてSOSを発してくれた子どもの、表面上の言葉づらだけで重大性を判断するのはとても危険です。上手く言語化出来ないもっと大きなストレスがあると疑って対応することをしないと、子どもの自殺や犯罪は無くならないし、それは学校で強制的に地域に住む子どもを集団生活をさせている大人の義務なのだと思います。

 

news.yahoo.co.jp

子宮頸がんワクチンの積極的勧奨とかどうでもいい

こんばんは。滋賀県栗東市栗東よしおか小児科院長の吉岡誠一郎です。

 

子宮頸がんワクチン(以下HPV)の積極的勧奨再開が進みそうですね。なぜでしょうね、何か新しいことでもわかったのですか?新しい調査や研究結果が出ましたか?多分何にも変わってないですよね。肯定派の人たちが一生懸命に働きかけ続けたからようやく動き出したんでしょうかね。

 

こんな主体性のない国の勧奨なんかで、HPVワクチンに不安を持って接種を控えてる人たちが急に安心して接種し始めるものですかね。正直、私は積極的勧奨なんかで急に接種率が上がるなんて全く思っていません(予想が外れたらうれしいけど)。実は私のHPVワクチンに対する不安はくすぶり続けています(暇な人は大昔の私のブログを見てください)、それでも皆さんに勧めるのはそれよりはるかに子宮頸がんに罹患して地獄を見る可能性がずっとずっと高いからです。

 

本当はもっと調査研究を進めて欲しいと思っています。よく副反応を否定する根拠として挙げられる名古屋スタディは、中身をよく確認すると全く糞みたいな内容です。あんなもので安心なんて全く出来ません。

 

とはいえ、1~2年前から接種者は着々と増えてはいます。うちには結構遠方からも来られています。聞くと、近くの小児科や婦人科に問い合わせたら、「誰も接種してませんよ」とか「検診をちゃんと受けてれば大丈夫ですよ」とかで遠回しに断わられることが多いようです。患者より医者を勧奨しないといけないですね。

 

本当に不安で接種を控えていた人たちを動かすのは、信頼する医師の勧めと周囲に接種している人がいることだと思います。私は国の積極的勧奨なんてどうでもいいと思っています。国に勧奨再開を迫ることよりも、接種を控えている人たちに坦々と接種の必要性を伝えていくことが医者のやるべきことと信じています。

 

子宮頸がんワクチン接種、積極的勧奨再開へ 厚労省部会が容認(産経新聞) - Yahoo!ニュース

発達の遅れを指摘されたときでも、日々楽しく過ごすことを止めないことが正解です

こんにちは。滋賀県栗東市栗東よしおか小児科院長の吉岡誠一郎です。

 

いくら世界中がコロナ禍だろうと、煉獄さんが言うように時は止まって待っててくれないわけで、子どもは1歳半となり、3歳半となり、そして一定数の1歳半なのに言葉が出ないとか、3歳半で集団活動に入れないだとかという発達の問題に直面する家族が出てきます。ある割合で地域の乳幼児健診での指摘で気付かされますが、保育所や幼稚園で指摘を受けることも多いようです。「病院受診してみたらどうですか?」「発達検査を受けた方が良いんじゃないですか?」てな感じで結構いきなり言われるみたい(言われた方はいきなりと感じてるけど、もっと前から遠回しに伝えられてるのに自覚してなかっただけかも)。

 

一時期は発達障害(今は神経発達症とか言うんですけど)、早期診断が重要と言われた時期もありました。このときはかなりのADHD自閉症スペクトラムの子が、ポーンと小学校入学で通常学級に放り込まれて、手を付けられないくらいの二次障害を伴うひどい状態になることがしばしばあるのが背景にありました。でも早期発見診断を啓発し過ぎたせいで、診断だけつけられて(しかも低年齢なのでかなり曖昧な)、適切な対応もされずに保護者を絶望させるだけになってるケースが増えたような気がします。早期診断したからって、ガンみたいに早期の薬や手術で完治するものではないですからね。

 

発達障害でもそうでなくても、子どもは発達していくものというのは、私が医者駆け出しの頃から指導医に教えられたし、自分自身の臨床経験からもそう思います。発達を妨げるような悪い環境になってないかだけ気にしていれば良いと思います。悪い環境かどうかは、日々の日常を子ども自身も家族も笑って楽しく過ごせていれば大概大丈夫です。発達障害を治すための○○療法とか○○トレーニングとか、全てを否定はしませんが、子どもからも家族からも笑顔が消えるほど無理してやらないで下さいね。