栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

インフルワクチンの予約再開のお知らせ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

まだまだ看護師、医療事務、脳波技師募集中です。いずれも急募です。よろしくお願いします。

 

若干数のインフルエンザワクチンが確保できましたので、当院かかりつけ患者さんとその家族に限り再開しました。直接窓口だけでの予約となります。三歳未満のかかりつけ登録をしていたり、定期受診中だったり、ずっと当院で定期接種を受け続けてきたのにお断りした患者さんには、わかる範囲でこちらから連絡させていただいていますが、もしまだ連絡がない心当たりの方は、ご連絡下さい。

 

なお予定数に達ししだい終了となりますのでご了承下さい。申し訳ございません。

だいたいウンコになるメイアクトをそれでも出し続ける先生の熱い反論を聞きたい!

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。まだまだ、看護師、医療事務、脳波技師とも募集中です。よろしくお願いします。

 

メイアクトやフロモックス(ジェネリックだとセフジトレンピボキシル、セフカペンピボキシル)などの第3世代セフェム抗菌薬をほとんど処方しなくなって久しいですが、私の場合、その理由はそれらの薬が持つピボキシル基という構造が低カルニチン血症を引き起こして低血糖や脳症の原因となった報告が相次ぐようになったからでした。なんのこっちゃわからないかもしれませんが、ご興味おありなら過去記事読んでみてください。

 

最近ではそういった副作用とか関係なく、そもそもほとんど腸から吸収されず効かないから意味がないって、「だいたいウンコになる薬(DU)」なんてディスられたりして、感染症専門の先生からもボロクソに言われるようになっています。確かに昔はよく使っていたけどメイアクトやフロモックスがすぱっと効いた例の記憶もあまりないかもしれないです。そういうわけで、周囲の滋賀医大系列の小児科の先生では使っているのを見たことないし、若い先生は用量すら知らないんじゃないでしょうか。

 

その中でもやっぱり頑なに出している先生はいるんですよね、耳鼻科とかが多い。溶連菌に対して5日間出される先生も多いですね、ほとんど吸収されなくても抗菌薬に弱い溶連菌なら効くのでしょうか、やってみたことないからわかりませんが。

 

こんなに無効だと断言されている薬をそれでも出し続けるのは、何か思う所があるのでしょう。あまり親しい先生の中にはいなくて出来ないのですが、ぜひ聞いてみたいです。メイアクト、フロモックス不要説に対して熱く反論してくれる先生いないですかね。実は効いてんだよバカヤロー!って感じのを。

子宮頚がんワクチン、全く痛くないってよ。

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

先週の「コウノドリ」は子宮頚がんの話でしたね。他のワクチン関連の重い疾患はほとんど子どもに発症するものなので見たことがあるものが多かったですが、子宮頚がんは見たことが無かったので、なるほど妊娠中に発見されるケースがあるんだなと興味深く見ました。子宮頚がんワクチンに関しては、ちょっと笑ってしまうくらいコンパクトにまとめられていましたね。でも、副反応を心配する保護者の気持ちにも配慮した演出で好感が持てましたね。

 

ところで国は放っておいて、当院では積極的勧奨することになった子宮頚がんワクチンですが、ちょっとずつ接種希望される方が増えてきました。副反応とされている症状が少なからず注射時の痛みに関連しているとのことで、希望者には痛み止めのテープを注射前に貼るようにしています。そうしたところ、みなさん全く(!)痛みが無いそうです。皮フ表面に貼るテープですし、筋肉深くに注射するこのワクチンではそれほど効果無いかもと思っていましたが。注射時だけでなく、注射後しばらくしても特に痛みが増すこともないようです。

 

ということなので、注射のときの痛みが心配で子宮頚がんワクチンをためらっているなら、全く心配せずに接種しに来てください。なお、当院では学生さんに配慮して同ワクチンは夕診枠で接種しています。痛み止めのテープは希望される際は注射の1時間くらい前に貼るので、18時以前に一度来院いただくことになりますので、ご了承下さい。

コウノドリを見て隠岐の島の思い出話を書いてみました

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

当院ではいまだに看護師と医療事務、脳波技師を募集中です。てんかん、小児在宅医療、アトピー、喘息、発達障害などに興味がある方、お気軽にご連絡下さい。

 

ドラマ「コウノドリ」の2作目が始まりましたね。1作目は世間の絶賛をよそに途中で挫折して見るのを止めてしまいましたが、今度は初っ端が、10年前に私が1年ほど勤務してた隠岐の島が舞台ということで懐かしさもあり観てみました。

 

実際にドラマでは、本当にちょっとだけしか出てこなかった上に、隠岐の島でも島前という私がいた島後とは少し離れた離島しか映らなくてちょっと残念。(隠岐の島はいくつかの離島が集まった島で、私が勤務してたのは比較的人口も多い方の島後というところでした)

 

でも、隠岐のことがいろいろ思い出されたので書いてみようと思います。当時、地方の大学病院にいた私が医局からの脱藩を表明したために、それに対する分かり易すぎる制裁人事により隠岐の島の1人小児科医として赴任しました(もちろん、その後に滋賀に帰ることを許可するという条件で)。島で小児科医が1人ということで、一番ネックはドラマにもあるように新生児でした。子どもはいくら重症になるのでも、事故など以外はいきなり最初っから重症ということは少なくて、あ、ちょっと悪くなりそうだなってタイミングを逃さなければ、ヘリで本土に送れるんです。でも、赤ちゃんはいきなり重症から登場(出生)してくれます。赤ちゃんに限りませんが、あまりに重症になると搬送も出来なくなっちゃうから(搬送のストレスで死亡するリスクのため)、そういう時はもう離島の孤独な小児科医としては悪夢の状況なのです。

 

ところがです、ちょうど赴任するときになんと島から産科医がいなくなって島でお産が出来なくなるという、全国的にも話題になるくらい島民としては悲しい事態に、唯一島で私1人だけが不謹慎にもラッキー!な状況になったのです。不思議なことに島では産科医は1人もいないのに、助産院はあるし(産科医がいないからと休業されてました)、勤務してた病棟には7人くらいも助産師資格を持つ看護師が働いていて、彼らはやっぱり悔しそうでしたね。

 

そうこうしてると、やはり全国的に話題になっただけに静岡で開業準備中のある産科の先生がご厚意で数ヵ月だけ島に来てくれて、お産が再開となりました。私もそういうことならと覚悟決めて赤ちゃんを診るようになりました。初めの頃、その産科の先生は積極的で、多少のリスクがある妊婦さんでも本土に送らずに島で出産させようとしてくれてました。その気持ちは有難いながらもちょっと怖いくらいで、助産師さんも怖がってたので、私は意を決して「新生児は胎内で問題が無さそうでも出生して大きな問題が判明することがしばしばあること、生まれてすぐは軽症と思われてたのが後々脳性麻痺などで出生前後に問題があったことがわかるなどあるから、慎重を期して欲しい」と話しました。ケンカなったらどうしようと思ってたのですが、とてもよくわかってくださって安心したのをよく覚えています。

 

幸運にもスタッフにも恵まれ、私が赴任中に本土に搬送するような赤ちゃんはほとんどいませんでしたが、1人だけ重症仮死で生後1時間足らずで亡くなりました。「loss of variability, 基線細変動の消失」という私は教科書でしか見たことないような最悪の胎児心拍パターンで緊急帝王切開になり、生後かろうじて心拍があるだけの真っ白な赤ちゃんを、帝王切開の前立ち(産科医1人だから助手を他の外科医がやってた)してた泌尿器科医の先生と、偶然小児心臓外来に来ていた小児循環器の先生とで頑張って蘇生したのですがダメでした。あの時は多分本土でも救命は難しかったと思いますが、今思い出しても結構ショックな出来事でした。

 

結局私の勤務も終わる頃には、産科も本来の派遣元である島根県から2人も来るようになり、小児科も2人は必要だろクソ野郎と思いながら島を離れたのでした。

病気の子の安全のために印を付けるのは差別なのか?

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

当院ではまだまだ看護師と医療事務、脳波技師を募集中です。子供好きで一生懸命な方をお待ちしています。ご興味があれば、お気軽に連絡下さい。

 

先日、ある幼稚園で食物アレルギーで除去食対応を依頼した子は、食事が全て他の子と別テーブルで、食器の色も違うものを使わされると聞きました。また別の時にある小学校で足の不自由な子の帽子や服に印を付けて、他の子にぶつからないように気を付けるように促すという話を聞きました。てんかんの子がプールに入る時は他の子と違う色の帽子をかぶせられる話は昔から時々聞きますね。

 

これって皆さんどう思われますか?私は違和感を感じぜずにいられません。実は小学校の先生とは少しやりあったんです。差別的ではないですか?と。そしたら、妊婦さんや障害のある人が印を付けて電車に乗るのと何が違うんですかと。全然違う、それは妊婦さんや障害のある方が自主的にしていることであり、周りが管理するためにさせられているのではないです。

 

管理側が病気の子に印を付ける必要が本当にあって、それを保護者が納得しているなら良いのかもしれません。でも私は個人的に釈然としません。人権とか差別といった問題はあまり詳しくないので強くは言えないです、専門の方がいればご教授いただきたいです。

 

ただ食物アレルギーに関して言えば、どれだけ注意しても誤食でのアナフィラキシーは起きる時は起きる。大切なのはその時に速やかに適切な対応(救急車を呼ぶ、エピペンを打つなど)をすることです。食器の色を変えることよりも、いざという時のために訓練しておく方がずっと重要です。アナフィラキシーの際にも保護者や園医に電話で相談したりして、ろくにすぐに救急車も呼べないところが意外と多いです。

 

てんかんも確かに入浴時に発作で溺水した話はしばしば聞きますが、学校でのプール授業時に発作で溺水しそうになった話はほとんど聞きません。それぞれのてんかんの種類によっても運動時発作(さらに水中での)の起こりやすさも違います。一律にてんかんというだけで帽子の色を変えるのには賛成出来ません。私は、普通に子供たち全体を溺れてる子(てんかん発作と関係なしに)がいないか監視する大人がいる環境なら特別な扱いは不要としています。ただし中学校以上で水泳部に入るのは止めてます。

園児の治らない咳鼻は、

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

当院では現在も看護師、医療事務、脳波技師を募集中です。子どもが好きでやる気のある方をお待ちしております。興味のある方はご遠慮なくお問い合わせください。

 

咳鼻がずっと続いて治らない園児が増えています。RSウイルスの流行、急な気温の低下、花粉アレルギーなどが原因でしょうか、それに連日の運動会練習が拍車をかけている模様です。鼻炎だけならまだしも、ゼイゼイする咳が延々続いている子も多くてちょっと怖いですね、深夜にドカンと呼吸が悪くなるのじゃないかって。

 

「全然、薬が効いてないんだけど!」ってクレームみたいに言われる親御さんもまれにおられます(うちの患者さんは皆さんお上品なのでおりませんが(笑))。でも、そういう子のほとんどは咳鼻がひどいのに毎日登園して運動会練習もしていたりします。それではなかなか治りません。病気を治すのは薬ではなく人間自身です、特に小児科で出せるような咳鼻の薬は補助に過ぎません。出来るだけ安静にしていないと咳は続きます(治らないとは言いませんが、すごく時間がかかります)。保育園に毎日行きながら咳鼻の薬が効かないとクレームするのは、雨降りの中でする花火に火が付かないと花火屋さんに文句を言っているようなものです。

 

週単位で咳鼻がこじれちゃっていると1~2日休ませたくらいでは治らないでしょうし、親も仕事を休めないから咳鼻が出ても登園させないといけないという人も多いでしょう。だから、我々はそういう状況下でも何とか早く治す治療を考えていますが、せめて休日はお家でゆっくり過ごして欲しいなと思います。

デビューワクチンの予約が急に増えてきました

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

当院では看護師と医療事務を募集中です。子供好きで一生懸命な方をお待ちしています。ご興味があれば、お気軽に連絡下さい。

 

最近なぜだか急にワクチンデビューのご予約が増えて驚いています。ネットの口コミが増えた訳でも無さそうだし、生まれた産院もバラバラだし(ちょっと医大が多い気もしますが)で、理由がわかりませんが有難いことです。勧めてくれてる方がおられるなら感謝いたします。

 

2ヶ月のワクチンデビュー時から1ヶ月毎に診察させてもらえると色々良いことがあります。以前から書いてる乳児湿疹に軽いうちから介入(ステロイド治療だけでなく、保湿剤や身体の洗い方などといったスキンケア指導含めて)出来ます。全員が完全に乳児アトピーへの進展を防げるわけではないですが、だいぶ軽い湿疹に抑えられてます。あの開院当初にしばしば見かけた皮膚から汁が出てるようなひどい湿疹は全く見ることがなくなりました。湿疹以外でも、体重が増えていなさそうな子に栄養や授乳の状態を確認して助言出来たり(母乳相談は当院保健師が主にやっとります)、出べそになってきたけど圧迫療法を知らないお母さんに提案することも出来ます。首の座りや股関節の硬さなど気になってることもワクチン時でも相談いただければ、その場でちゃちゃっと診察してお答えできます。

 

ワクチンの時にワクチン以外のことを聞いちゃいけないことは全くないので遠慮せずに聞いて下さいね。時間がかかる内容の時はちょっとお待ちいただいて、他の待っているワクチンだけの人が終わってから対応いたします。

 

デビューワクチンは赤ちゃんを感染症から守るために(当院は感染・非感染で待合室を分けてますが、より確実に来院時の感染を防ぐために)、平日午後のワクチン専門時間帯をお勧めしてますが、平日昼は通院手段が無いなどで夜や土曜などを希望される方にも調整して接種していますので直接電話でご相談下さい。