栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

B型肝炎ワクチン定期化の話と家族の肝炎ウイルス健診のススメ

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

昨日、大々的に報道されたB型肝炎ワクチン定期接種化(無料化)の話です。前から今年10月からという話が出ていて、化血研問題からしばらく延期になるかと思いきや、予定通り開始ということになりました。ネット上の報道では明記されてないものも多いですが「今年4月以降生まれの0歳児」対象です。だから、生まれて間もない赤ちゃんで10月はまだ0歳だから無料になるのを待とうと思っている保護者の方は、対象外なのでお間違いないように。早いとこ打ってしまいましょう。

 

でも、4月以降に生まれた赤ちゃんは当然10月まで接種しないでしょうし、ということは、10月開始時は、4月、5月、6月、7月、8月生まれの0歳児がいっぺんに受けようとするってことでしょう。大丈夫なんでしょうか?ワクチン足りるんでしょうか?こういう足りなくなって困ることが予想されれば前もって国が対策しそうなものですが、それをほったらかしにしてやっぱり足りなくなるのが、このワクチン後進国なんですよね。また、この無料化待ち接種控えのために、接種スケジュールがややこしくなるのを心配されるかもしれませんが、0歳時のワクチンは淡々と1か月毎に接種していけば良いようになってますので、そんなに複雑にはなりませんのでご安心下さい。

 

B型肝炎は知らぬ間にキャリア(感染者)になっていることがあります。お父さん、お母さん、同居のおじいちゃん、おばあちゃん方で、職場の健診でB型肝炎抗原検査をされてなければ、一度検査(肝炎ウイルス健診)で確認されておくと良いと思います。40歳以上であれば市町村が検査費用を助成しているところも多いです。キャリアであることがわかれば、同居の赤ちゃんにいつ感染してもおかしくないので、その場合は定期化を待っている場合ではありません。ご自身の早期治療ももちろん出来ますしね。

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