栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

風邪のときの薬に関するよくある質問。

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

しばしば風邪薬処方のときに質問があることにお答えしたいと思います。

①粉(散剤)とシロップ(液剤)はどっちが効くのですか?

おそらくどっちでも変わらないと思います。飲ませやすい方で良いです。どうしてもどっちか選ぶなら粉ですかね。小分けになっているから衛生的っていうくらいの理由です。

②解熱剤は飲み薬と坐薬はどっちが効くのですか?

これもおそらくどっちもそう変わらないと思います。坐薬はしんどくて飲めない時でも入れられるメリットがあるけど、本人が嫌がって暴れるときは大変ですね。ときどき嫌がる子で、坐薬を濡らさずに入れられてることがあります、乾いたまま入れるとそりゃ痛いです(表面を少し溶かしてヌルヌルにして肛門に馴染ませて入れましょう)。ご注意を。

③1日2回と3回はどちらが良いですか?

1年以上前にも書きましたが、多くの薬では3回の方が良いと思います。薬ってのは飲んでしばらくしてすっと薬物血中濃度が上がって、ゆっくり下がっていきます。薬には効きやすい有効血中濃度というのがあって、それを超えて上がると副作用が出やすく、それより下がってしまうと効き目が弱くなります。薬の分量は1日総量で決める(1回量ではありません)ので、1日2回にすると1回量が多くなって、ドーンと濃度が上がって、下がるのも早くなります。3回だとそれがなだらかになる。つまり3回の方が副作用は出にくく、効いてる時間も長いってことです。ただし、最初にドーンと濃度を上げて、さっと下げる方が効きが良く副作用も少ない薬も一部あります。私の意見としては去痰剤などの風邪薬くらいなら2回でも3回でもあんまり気にしなくても良いと思います、抗生剤は使うときはしっかり効いて欲しいので何とか3回で飲んでもらうようにお願いしています。ほとんどの薬は食後と薬袋に書いてあっても食前や空腹時でも良いし、朝・昼・夕が保育所などで無理なら朝・夕・眠前でも構いません。

 

当院では薬を飲ませたり、坐薬を入れるのが初めての保護者の方には、診察後看護師から詳しく説明しますので、遠慮なくお申し出下さい。