栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

得意を伸ばせば、苦手は後からついてくる

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

発達障害の子にも定型発達の子にも、知能や学習科目により凸凹が大きいことってありますよね。非言語性(視覚性)能力が高いが言語能力は低いとか、算数の計算は得意だが国語など文章を読むのが苦手とか。そういうとき、みなさんは能力が低い、苦手な方の克服に力を入れますか?能力が高く得意なことを伸ばすのを目指しますか?

 

私自身はどちらかというと、自分の苦手分野が気になって努力するうちに逆に得意分野に変わっていた経験が多いのですが、一般的には違いそうです。私は学生の頃、家庭教師のアルバイトをけっこうやっていて、片手じゃ足りないくらいの中学生を教えていました。初めは苦手科目を平均に近付ける方が、内申点的にも良いんじゃないかと思い重点を置いてましたが、あんまり上手くいきませんし子どもも真面目にやってくれませんでした。一旦、勉強に集中させる意味で得意科目(いっても他科目と比較してなので、成績は平均点くらい)ばっかりやらせてたら、かなり上位の成績になり、そしたら対して教えてない苦手科目の成績もつられて伸びる現象が多く見られました。そうとう不思議な現象でしたが、多くの子どもに同様の経過が見られたので再現性はありそうでした。

 

得意科目であっても努力の成果として成績が上がれば、自信をもてるようになることは想像できますけど、さして教わっても無い苦手科目まで伸びるっていうのは不思議ですね。それだけ子どもたちにとって「自信」を得るということが、大人の想像以上に重要で効果があるものなのかもしれません。