栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

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乾燥肌は根気よく治していきましょう

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

今年は暖冬ですね、雪も全く降る気配もありません。とはいえ、冬は冬なんで夜は寒いし、暖房つけると空気も乾燥します。やはりこの時期は人のお肌も乾燥しがちですね。

 

空気の乾燥も原因の一つでしょうが、子どもの場合はお風呂の温度や長さも一因になっているようです。カゼひかないようにと40℃以上の熱いお湯に長く入れて体を温めようとすると、うすい赤ちゃんの皮膚には刺激が強すぎてバリア機能にダメージを与えてしまうし、保湿に必要な脂分も剥がれ落ちてしまいます。お風呂はなるべくぬるめ、短めにしましょう、赤ちゃんは湯冷めしませんから。

 

乾燥肌は乳児湿疹を悪化させる大きな要因です、湿疹自体はステロイドで治しても乾燥肌のままだとすぐに再発してしまいます。一度乾燥肌になってしまうと保湿剤を塗っても塗ってもすぐに乾燥してしまいます。そうなったらしょうがないので何度も何度も保湿剤を塗るしかありません。当院ではワセリンパック(下のリンク参照)なるものを勧めたりもしますが、日中はやっぱり保湿剤を使わないといけません。それでも根気よくやってればそのうち乾燥しにくい皮膚になっていくので頑張りましょう。

 

yoshi830.hatenablog.com

1歳半くらいになっても言葉が出なくて、遊び方や行動などから我が子が自閉症なんじゃないかと心配している方へ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

私の月1回ある乳幼児健診の担当は1歳半健診です。1歳半では心臓とかの大きな病気というより、体(身長や体重)、運動(歩けてるか)、知能(言葉が出てるか)の発達の確認が主になります。その中で言葉があまり出てないお子さんで自閉症じゃないかと心配している保護者にしばしば出会います。一人遊びが多いとか、目が合わないとか、すぐに迷子になるとか、、、お母さんが自分から気になる行動として話される内容で、「ああ、自閉症とか発達障害を心配しているんだな」とわかります。お母さんの話を聞きながら、子ども自身を眺めてると、アンパンマンを指さししてアピールしたり、保健師にあやされながら楽しそうに遊んでたりして、むしろ自閉症じゃなさそうな行動が見れたりします。

 

でも、それだけでその子が将来自閉症にはならないとも言えないんです。もちろん自閉症とも言えない。自閉症スペクトラムなので、そもそもがはっきりしないものなのです。専門家でも予想することが難しいことがあります。もし、はっきりわかるっていう先生がいるなら、その先生は怪しいなって思います。たくさん患者さんを診てきた先生ほど、わからないって言います。

 

だから心配なのはわかるけど、将来のことはいくら悩んでもわからないときはわからないんだから、今出来る事をしましょう。ほぼ共通しているのは、①どんな子でもその子なりに発達する、②穏やかで楽しい環境が最も伸びる、ってことです。それ以上は子どもによっても違います。もし発達外来に通院している(これから受診予定含め)方は、診断がどうか将来どうなるかとかより、今子どもに出来ることが何かを相談するようにしましょう。

 

HPVワクチンを「何かわからんけど怖いらしいから接種しない」から「何かわからんけど接種しといた方が良いらしい」に変えていくのは

 

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

最近以下のリンクの記事(厚労省元担当官へのインタビュー)がSNSで話題になっていて、読んでみるととても興味深かったので私の意見を書きたいと思います。久々のHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)に関してです。

HPVワクチン 厚労省はいつ積極的勧奨を再開するのですか?(岩永直子氏 2019.7.26) https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/shoubayashi-3

 

私が気になった厚労省側意見の要点として、①HPVワクチンが危険だという世論はマスコミが作り上げたもの、それにより厚労省が積極的勧奨を再開したからといって国民が安全なんだとは思わない(⇒接種率は上がらない)、②勧奨再開には国民の理解が重要、というところです。

 

①は私もすごく思う、多分今の状況で厚労省が積極的に勧めても何にも変わらないと思います。それは直接患者さん(の保護者)に話をしていてわかります。接種に躊躇する理由は「何かわからんけど怖い副作用があるらしい、しかも周りは誰も接種してない」にほぼ集約されてます。ほとんどの人は定期接種かどうか積極的勧奨がどうとか全然知らないし、国が積極的勧奨を再開しても全く響かないと思います。日本の国民の大多数は、よく理解して周囲がどうしてるかに関わらず自分が納得して接種するというところまで行けないだろうと思います。例えば今ほとんどの人が何の迷いもなく四種混合ワクチンを接種していますが、どれだけの人が四種の病気を知ってるでしょうか?接種する理由は「何かわからんけど周りがみんな接種してるから」ということでしょう。だから③の国民の理解なんてものを待ってたら永久に勧奨再開なんて出来ないでしょう。

 

「何かわからんけど怖いらしいから接種しない」から「何かわからんけど接種しといた方が良いらしい」に変えていくのは記事で厚労省が言ってるようにマスコミの誘導なのかもしれません。だいたいみんな厚労省のいうこと聞かないですよね。アムロに抗菌薬適正使用を叫ばせたって耳鼻科や小児科の一部ではわんさか抗菌薬処方し続けてるし、冴羽に風疹ワクチンを勧めてもらっても世のおじさんのほとんどが無関心です。

 

私としては以前から言ってるように、HPVワクチンは市井の一医師として淡々と目の前の患者さんに勧めて、一人でも多くの方に接種していくだけです。積極的勧奨を再開するかどうかとか、ワクチン肯定派のジャーナリストが裁判に負けたとか、どうでもいいことなのです。

保湿剤を塗ってるが皮膚の乾燥が治らないという方々へ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

久々に皮膚のことを書きます。よく保湿剤を塗ってるが乾燥(カサカサ)が治らないといわれる方がいます。原因はほぼ以下の二つのどっちかです。

①すでに乾燥を通り越して湿疹になってる

⇒湿疹になってしまった部位は保湿剤をどんだけ塗っても治りません(極々軽い段階を除いて)。感覚的に皆さんが言う「カサカサ」や「ガサガサ」は湿疹のことが多いです。軽いうちにステロイド軟膏で抑えないといけません。

②乾燥肌が酷すぎて保湿剤が足りてない

⇒乾燥肌(湿疹含めて)になってしまってから期間が長いと皮膚のバリア機能が崩壊してるので、1日に1~2回さらっと保湿したくらいではあっという間に乾燥します。保湿剤が合ってないと言われる方がいますが、それよりも量と回数が足りてない事の方が多いです。

 

実際、上記のような判断は一般の方では難しいです。さらにいうと、風呂の湯が熱すぎるとか(39℃までくらいで)、トビヒになってるとかいろいろあります。とにかく、自分の判断であれこれするよりひどくならないうちに受診しましょう。ひどくなってからでも治療は出来るけど、時間も労力もかかります(医者はあーしてこーしてと指示して薬処方するだけだけど、実際治療するのは保護者ですしね)。

熱があってもそんなにしんどそうでなければ自宅で休んでる方が良いですよ。受診して本物のインフルもらっちゃいますよ。

あけましておめでとうございます。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。年末年始しっかり休みを取られた方は明日が仕事始めでしょうか。私は例年通り年始はクリニックで3日から、個人的には元旦朝から休日診療所で外来やってました。まだまだ他院と一緒にたっぷり休むような身分ではありません。なんて偉そうに言ってても来年はどうなるかわかりませんが(笑)。

 

で、やっぱりインフルエンザが多いですね。今年はわりとわかりやすい気がします。高熱でしんどそうにしてると検査も陽性で、熱あるけど38℃台とかで元気そうだとほぼほぼ陰性です。だから、熱あってもそんなにしんどそうでなければ自宅で休んでる方が良いですよ。自分が楽したいから言ってるのではなく、受診して本物のインフルとかもらっちゃうのを懸念してるんです。仮にインフルエンザであっても軽いなら薬なしで治りますしね。

 

多少咳鼻があればインフルエンザでなくてもムコダイン等くらいは出しますが、わざわざ体調悪いのに出かけて行って、待合でいろんなウイルスを浴びながら数時間待ってまでもらって飲むほどの薬ではありません。解熱剤が欲しければ「アセトアミノフェン」が入ってる解熱剤をドラッグストアで買えば良いと思います。飲めるならとりあえず葛根湯も良いと思います(高熱になってたら効かないけど)。ちなみにアンパンマンシロップはダメです、けいれんのリスクがある私の大嫌いな第一世代抗ヒスタミンや、1ミリも効かない咳止めとか入ってます。自宅にあるなら即刻捨てちゃってください!

 

インフルエンザは特にそうですが、高熱が続いたのちに解熱してから咳鼻が悪化することがあります。回復期にそうなるケースは多いです。熱が下がってきてれば肺炎になんてなってません、大丈夫です。だけど咳が多ければ熱が無くても安静にしていましょう。でないと週単位で咳が続くことになります。安静にしてても咳が全然減らないようなら喘息になってることがあるので受診しましょう。

「園から念のため検査してくるように言われました」に何とも思わないのが、大人の小児科医ってもんです

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

当院近辺ではそれほどでもないですが、草津や大津の方から来られてる患者さんにはインフルエンザが増えてきました。これだけインフルエンザ流行が報じられると実際には症状からとても考えられないような子にまで迅速検査をせざる得ないこともあり、それで診察検査後にまた結果説明のための時間を取られるので、なかなかに外来が停滞してしまい困ります。

 

そんな中、毎年この時期によく聞かれる「保育園(幼稚園、学校、職場まで!)から念のため検査してくるように言われました」。もう私も開業して4回目のシーズンなので何とも思わなくなりましたけどね。今や「あー、そうですか、別に言うこと聞く必要ないですよ」って淡々と返すようになりました。検査するかどうかは私(医師)とあなた(患者 or 保護者)で決めれば良いんですよと。いやー、私も大人の小児科医になってきましたね、イラってこなくなった自分を褒めてあげたいです(笑)。

 

一応、確認しておくと、発症(発熱)から間もないとインフルであっても検査で陽性となりません。ある報告では発症12時間以内で30%ほど、24時間以内でも60%ほどの陽性率(本当のインフル患者の中で検査陽性が出る割合)。24時間超えてくると何とか90%ほどまで上がってくるようですが。要するの迅速検査で陰性でも、それでインフルを否定することは全然出来ないんです。念のためもへったくれもないんです!

 

と言いたいけど、目の前には言われたことを伝言したに過ぎない患者さんがいるだけですし。患者さんは無駄に院内感染のリスクに晒されて、しかもけっこうな痛みを伴う検査を無知な園から指示されるという被害者ですし。検査代もタダではない、皆の保険料や税金から支払われるんです。

 

最近はインフルエンザと診断されても、抗インフルエンザ薬を処方しない小児科医も増えています(健常な子どもには必要ないという考え)、そうなると患者本人的には検査の結果がどうでも治療は変わらないわけで、ますます検査の意義は無くなっていくんだろうなと思います。