栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

子どもが通常学級で入学することになったが、発達的に不安を感じている保護者の方へ

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

もうすぐ年度初めということで、新たに小学校や中学校に入学を控えているお子さんも多いことでしょう。最近は、障害者と健常者を分けずに同じ環境で教育していくインクルーシブ教育を目指すことが世界的な流れになっていることや、教育現場の人手不足もあるためか、この子はどう考えても特別支援学級で手厚く見てあげる方が良いだろうと思っていた発達障害を疑う子が、通常学級で入学予定になっていて驚くことが以前より増えたと感じます。

 

私もインクルーシブ教育には大賛成ですが、日本の現在の教育現場には発達障害の子を多くの定型発達の子たちと同じ場で教育していけるほどの環境、それは人手であったり現場の経験値もですが、まだ十分ではないと思っています。

 

まあ今から何言っても、入学クラスは変えられないので、出来る限り無事に楽しく学校生活が送れるように心構えを書こうと思います。

 

まず、何度もこのブログに書いてますが勉強がついていけてるか気にかけましょう。学校生活の大部分が授業時間です、学業に不安があるとその時間帯ずっと苦痛か退屈な時間になってしまいます。それで授業中、立ち歩いたり寝てばかりになるのは無理も無いですよね。特に読み書きに関しては全ての科目や活動に関わるので注意しましょう。状況により塾や家庭教師を検討しても良いと思います(親が教えるのって意外と難しいですし)。

 

友人関係に注意しましょう。相手の気持ちを読めない、突飛な行動や乱暴な言動などが原因で、他児を怖がらせたり、逆にいじめを受けるようになってたりします。先生にこまめに確認したり、同級生のママ友と連絡をとって他児からどう見られてるかを確認しておくのも良いと思います。登下校時や放課後も要注意です。

 

発達障害の子はその特性から周りから嫌われたり避けられることが多いですが、独特の興味や価値観、反応などから逆に人気者になることも少なくありません。発達障害の特性があったとしても、周りから愛されて学校生活を楽しく過ごせれば、それは障害ではありません。みんながそうなれることを願っています。