栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

生後1か月で発生した異変が4か月健診までチェックされないと多くのことが手遅れになるから

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

当院での予防接種は午後14~16時に専用枠を設けて行っています。その時間帯ではワクチン接種だけでなく、乳幼児にはほぼ全例で体重測定(もちろん希望されない方はワクチンのみで終わる)を行っています。

 

体重を測るからには増えてないときに、「体重増えてませんね、ミルク足して頑張って飲ませてね、じゃあまた次回に」で終わるわけなく、何か原因が無いかを確認します。母乳が上手く出てるか、授乳のやり方、便秘はないか、離乳食と授乳のバランスは適切か、など。必要に応じて当院でやっている母乳相談や栄養相談を勧めるし、便秘があれば治療したり、何らかの身体疾患が疑われれば検査することもあります。体重測るんだから、当然裸になりますね。同時に皮膚の状態(湿疹、おむつかぶれ、血管腫など)を確認出来ますし、へそヘルニア(出べそ)や股関節の固さを診たりもして、必要なら治療や専門施設の紹介もします。

 

公的な乳幼児健診も1か月、4か月、10か月、1歳半とありますが、特に0歳時においてはこの頻度では足りないと思っています。1か月健診を終えてから体重増加不良などの問題が発生しても、それを気付かれるのが3か月後とかでは、ほとんど手遅れになってしまいます。そこで当院では2か月から1か月毎にあるワクチン接種を単なる注射だけでなく、定期健診の場としても機能させています。

 

といっても、どうしても家庭の事情などでこのワクチン時間帯に来院出来ない方もおられるので、この6月から夜診療時間帯のワクチン接種もネットで予約出来るようになりました。この時間帯でも出来る範囲で身体状態のチェックは行うつもりですが、助産師や保健師も不在のことが多く十分に対応できないことがあるので、出来るだけ0歳児は午後のワクチン専用枠を利用いただければと思っております。