栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

今の状況で集団の10カ月健診に行きたくないって方へ、これだけとりあえず確認しておいてって話

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

昨日の続きです。10ヵ月健診を延期する場合に気を付けて欲しいことを書きます。まず、4ヵ月時と同じく体重です。体重増加が母乳(ミルク)による栄養から離乳食への移行が上手く行かず伸び悩んでいることがあります。特に母乳やミルクの栄養で体重増加が順調だった子ほど、離乳食を始める5ヵ月くらいから体重が増えてないことがあります。体が大きくなってないということは脳の成長発達に必要な栄養も足りてないということです。元気だから増えて無くても大丈夫とか勝手に解釈せずに相談してください。

 

そして10ヵ月で注意するのは男児の睾丸です。両方の睾丸が陰嚢の中に収まってるか確認してください。陰嚢の中に確認出来ずお腹の方に上がったままになってる、陰嚢自体が小さくて睾丸があるのかもわからないなどなら、停留精巣のことがあり、1歳くらいで手術が必要になることもあります。

 

股関節や頭囲については4ヵ月健診と同様なので省略。

 

10ヵ月も本当は運動や知能の発達も見ないといけないのですが、まあ個人差が大きい時期なのでちょっと遅れてるくらいでは経過観察になりますし、10ヵ月健診を1~2ヵ月延期するくらいなら問題はないです。

 

まとめると、①体重、②睾丸、③頭囲・股関節といったところでしょうか。ワクチンを推奨スケジュール通りに接種されていたら6~7ヵ月のB型肝炎を最後に1歳になるまで定期接種はないので、ワクチンのついでに診て貰うのが出来ませんね。でも、上記の項目は対応を数ヶ月遅れにはしない方が良いので、なるべく早く受診・相談してください。1歳半と3歳半はまた明日以降に。

 

今日も滋賀県でコロナ陽性者が増えてました。大津と草津の店舗従業員にも発生していますが、いずれも県外居住者だから滋賀県内のカウントに含まれてません。全国的には滋賀は少ないとはいえ、特段国境があるわけでもないですし、大阪、兵庫、京都が増えれば当たり前のように滋賀も増えていくでしょう。その中での学校再開。私の予想では再開してまた数日してすぐに再休校になるんじゃないかと見ています。