栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

乳児の体重増加不良は早めに相談して対策をしましょう

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

新型コロナウイルス流行による乳児健診が延期や中止されていたことから、体重増加不良の対応がされないままになっている乳児がいることを心配しています。

 

乳児期の体重増加はとても重要です。単に体が大きくならないことが問題なのではありません。そのうち追い付けば良いとか、小さくても元気だから良いとかいうのも間違いです。正常に体重が増えてないということは、その時に必要な脳への栄養が足りてないということにもなります、体の成長だけでなく知能の発達にも悪影響が出ている可能性があるということです。乳児期の脳の発達はめちゃくちゃ重要、その子の将来を左右する問題です。

 

体重が増えない原因はいろいろあります。生まれつきの心臓病とか、貧血とか乳児本人の原因のこともありますが、授乳や離乳食の与え方に問題があるケースが多いです。自宅に体重計が無いときは、ショッピングセンターの授乳室だとか、地域の子育て支援センター的なところにあって測れることもあります。母子手帳のグラフの正常範囲の帯の傾斜にそって増えてるか確認しましょう。

 

当院では予防接種をしに来てくれてる乳児であれば、2ヵ月以降の体重推移はほとんどの子をフォローしています。でも、2ヵ月未満でも増加不良があれば出来るだけ早めに介入した方が良いですし、また、一通りの予防接種が終わる6ヵ月以降に離乳食への移行が上手く行かずに体重が増えなくなることが多いので、当市のように10ヵ月健診が中止になってしまうとなお心配です。

 

体重増加が心配だってだけで小児科に受診するのもありです。小さくても元気だからと楽観視したり、ネット情報で学んで自己流で何とかしようとせず、なるべく早く相談してください。当院では母乳相談外来と栄養相談外来も駆使して対応いたします。