栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

昔と違って子どもの成長過程に発生しうるあらゆる問題への対処法がわかってきてはいるけど

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

人間には体質っていうのがあって、食の細い人、食欲旺盛な人、ろくに洗顔すらしなくても肌がきれいな人、あらゆる商品でスキンケアしても荒れちゃう人、しょっちゅう風邪ひく人、人生で熱が出た記憶がない人、ろくに勉強しなくても成績優秀な人、練習ほとんどなしであらゆるスポーツが出来ちゃう人、生まれつき歌が上手い人、音痴な人、まあ、挙げて行けばきりがないですね。

 

それは子どもも同様で、ミルクや母乳をあげればどれだけでも飲む子、なかなか飲まない子、体重がよく増える子、なかなか増えない子、スキンケアほとんどやらなくても肌のきれいな子、やってても湿疹が出ちゃう子、しょっちゅう風邪ひく子、全然ひかない子、すぐに立って歩き始める子、なかなか歩かない子、すぐにしゃべり出す子、なかなか言葉が出ない子などなど、いろいろです。

 

育児を始めると、今はいろんな育児書やネットでも情報があふれてて、授乳方法やスキンケアや、発達を促す関わり方とか、ありますね。特に一人目の子どもを育てるときは、そのどれをも完璧にしようとして(しなければいけないと思って)、いっぱいいっぱいになっちゃうかもしれません。実際には、もともとの体質があるので、全部完璧にしなくても大丈夫なことがあります。体重がよく増えていれば、授乳回数だとか母乳かミルクかとかそんなに気にしなくて大丈夫だし、肌が荒れなければ保湿回数も少なくて良いでしょう。

 

昔と違って、今は母乳や授乳のトラブルへの解決方法や、アトピーや食物アレルギーの予防、発達障害の子の対応など、子どもの成長過程に発生しうるあらゆる問題への対処法がわかってきています。それは実際に問題に困っている際にはとても助けになるし、それを伝えたり実践するのが小児に関わる医療者の役割です。しかし同時に、何をやるべきかやらなくて良いのかも個々の子どもによって違うので、これからはそれを見極める手助けをしていくことも重要な時代になっていくのだろうと思います。