栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

子宮頸がんワクチンについて③(誰もが確率の問題で納得できると思わないで欲しい)

こんにちは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

しつこくても申し訳ありません。今回で最後です。前回、前々回でも書いたように、悩んでいますが現段階でもやはり自分の娘には、子宮頚がんワクチンは接種させようと思っています。

 

ちょっと一旦、WHOや高圧的なワクチン推進派の方々には申し訳ないが、百歩か千歩譲っていただき、報告されている副反応がやはりワクチンによるものだとさせてもらいます。そうだとしても、ワクチンを打たなくて子宮頚がんに罹患して苦しむ確率の方がずっとずっと高いんですよね。だから冷静に確率を考えると接種した方が良いんじゃないかと思います。ワクチン推進派の方も確率の話をされることも多いですよね。

 

確率の話は必ずしも説得力があるわけでなく、私はそれで納得しますが、誰もがそうではありません。いくら乗った飛行機が落っこちて死ぬ率よりも自動車事故死亡率の方が高いって言われたって、やっぱり飛行機が怖いもんは怖いんだって人がいるように。ワクチンだったら、接種しなくても健康だったかもしれないとか、少なくとも思春期の幸せな日々が奪われることがなかったとか、親の判断で子の運命を左右してしまったなどという後悔を予想してしまうっていうのもあると思います。

 

他のワクチンでも同じじゃないか、なぜお前は他のワクチンなら強く勧めてるんだ?と言われればそうなのですが、子宮頸がんワクチン以外ではそれほど共通して出現している副反応が無いことや(やっぱり確率として)、他のワクチンは効果を実感していること(子宮頸がんを診る機会は皆無)などもあってのことです。

 

結論としては、私は確率を重視するタイプなので子宮頸がんワクチンは勧めたいと思います。ただし、低率ながらも重篤な副反応は存在すると思います。すいません、長文の最後に歯切れの悪いまとめで。