こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
大人でも子どもでも人の行動を見ていて、やれば出来るのにとか、やろうとしないのは怠けているからじゃないかとか、思うことがありますよね。
以前、学校の先生たちとある自閉症スペクトラムの子の今後の対応について話し合いをしていたときに、「まずは相手の目を見て挨拶することから始めさせようと思います」って言ってた先生がいて、その先生曰く、目を見て話すのは人としての最低限のマナーであり、コミュニケーションの基本とのことでした。そんなこと、いつ誰が決めたんだってイラっとしましたけど我慢して、自閉症スペクトラムの子の中には人と目を見て話すことに極度の不安を感じる子がいるから、まずはネクタイあたりを見て挨拶するくらいにしてもらえないかと、修正案を出させてもらいました。
やれば出来るのにやらないだけと思われてることって、やっぱり出来ないってことの方が多いと思っておくほうが良いですね。自分にとって簡単に出来ることが、すべての人にとって簡単ではないかもしれないし、やれば出来るというものでもないかもしれない、と想像できるということが、発達障害の子を見る大人に求められることはもちろん、これから多様性を受け入れていく社会を作っていく上で重要なことの一つと考えています。
ちなみに、私は、掃除片付け整理整頓のたぐいが本当に出来ません。