栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

結局どうなったら休まないといけないの?登園しても良いの?

こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

よく当院を受診される方はわかると思うんですが、私はやたらと早く治すために休め休め言います。熱にしても咳にしても鼻汁にしても、しっかり休まないとどのような薬を使っても治らない時あります。じゃあ、結局どうなったら保育園や幼稚園を休まないといけないのか、登園しても良いのかと思われてそうなので、そのことについて書きたいと思います。

 

症状が全く無くなるまで何週間でも何カ月でもずっと休む。というわけにもいかないですよね。で、どこかを落としどころにしないといけません。

 

まず、熱が出たら、解熱して丸1日経過するまでは休む。例えば月曜の朝から38℃以上出て夜には37.5℃未満になっても、火曜は休むってことです。火曜に1日中37.5℃未満なら水曜から登園しても良いです。解熱してすぐ登園して、園から熱が出たと呼び出されるを繰り返してずっと解熱しない例を見かけます。

 

咳については、夜間に眠れない、たびたび目が覚めるほどの咳が続いてるなら、日中は咳無く元気でも休むのを勧めます。もともと咳というものは自律神経の関係で夜に増えるものです、特に喘息だと夜に悪くなります。日中は咳が出ないからといって走り回ってると夜の咳も治りません。ただし、朝起きてすぐから短時間で治まる咳は、寝ているあいだに溜まった痰を切るための咳のことがあるのであまり気にしなくて良いかもしれません。

 

鼻汁は、それだけならもう登園しても良いかな。もうしょうがないですよね。保育園に通う以上は鼻汁をゼロにするのは難しいかもしれません。ただドロドロとした鼻汁がずっと続いていると副鼻腔炎蓄膿)になっていたり、そこから中耳炎に進展してることがあるので、小児科か耳鼻科を受診はするようにしましょう。中耳炎がこじれたり繰り返されると鼓膜切開したり排膿チューブを留置しないといけなくなります。

 

主に保育園、幼稚園をイメージして書きました。小学校以上はなかなか簡単に休めないでしょうけど、病気を治す主役は薬ではなく本人であることは変わらないです、登校するにしてもせめて体育や習い事は休みましょう。サッカーやバスケしながら咳は治りません。

 

なお、これらはエビデンスなど全くない私個人の意見なので、違うことを言う小児科医もいると思います。参考までにとどめてくださいね。