栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

ステロイド外用薬をたっぷり塗ってますか?

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

アトピーなどの皮膚炎治療における一番の難題は何でしょうか?それは、薬をたっぷり塗るのを、毎日(良くなってきてからもしばらく)続けてくれるかにあります。

 

ステロイド外用薬はその強さで5段階に分けられます。有名なリンデロンVGはゲンタシンという抗生剤を含んでいますが、真ん中3番目の強さ。ロコイドやキンダベートは4番目の強さです。

 

ステロイドはかなり色んな病気に使われていて、内服や静脈注射でも共通しているのは強め(多め)にスタートして、良い状態にしてからゆっくり弱くする(減らす)という治療原則です。だから、治療開始時に使った薬が効かないとなると、そこでもうつまづいてる。でも、そうなったら、気を取り直して強い薬に上げて仕切りなおすわけです。

 

ステロイドだけでなく抗てんかん薬や発達障害で使う薬を始め、多くの他の薬もそうであるように、強い薬ほど適切に使わないと副作用ばかり出て、ちゃんと効かず、さらに強い薬が必要になり、それを繰り返すと使える薬が無くなるという。だから薬を強いのに変えるのは、ちょっとした恐怖を感じるほどのこともあります。

 

結局、何が言いたいかというと、たっぷり毎日塗ってください。ほとんどの湿疹の方は3番目の強さのステロイド外用剤で治せると思います。3番目が効かないと言われると2番目の強力な薬に変えないといけないし、必要ならそうするわけですが、うす塗りで時々忘れるようであれば、強い薬に変えても結果は同じです。具体的な塗り方は後日に。