栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

インフルエンザワクチンは家族全員が接種しないと十分ではありません

こんばんは。

滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」の吉岡誠一郎です。

 

インフルエンザワクチンはどうするんだと、最近よくせっつかれるようになって来ました。どうしましょう?私も初めてのことで悩んでいます。実は今年からワクチンの中身が変わって価格が上がるんです。それで仕入れ値もまだ確定してない状況。価格以外にもインフルエンザワクチン専用の時間帯を設けるのか、一般外来の中で来た人に打っていくのか。単純に1人1回〇〇円にするのか、2回目割引とか家族割引とか設けるのか。ネット予約、電話予約、窓口予約のどれかか併用か。などなど。

 

ただ、ご存知のようにインフルエンザワクチンは接種してても感染発症することが多いですよね。これはもう現状しょうがない。私個人としてはたくさんインフルエンザ脳症を診てきましたが重症例はほとんどワクチン未接種例なので、やはり軽症化には効いてるんじゃないかと思うし、当然ながらワクチンで発症もしない人も実際いるわけです。

 

その中でお願いしたいのは、接種するなら家族のみんなで接種して欲しいということ。子どもにだけ接種させる方を多く見かけますが、抗体がつかない子も少なからずいます。それでも周囲にインフル患者がいなければ感染も発症もしないんです。また、子どもがしっかり抗体保有して発症を防げても、お母さんが感染してダウンしてしまったら子どもを世話する人がいなくなり、それ困りものです。

 

よく家族の誰かがインフルエンザになったら、なるべく他の兄弟に近付かないようにしたり、マスクをさせたりされる方がいますが、同じ一つ屋根の下で生活する以上ほとんど無駄な抵抗です。家族が発症したら確実にウイルスは家族へ感染します(発症するかは別です)。みんなで予防接種をして家族内へのインフルエンザ侵入を防ぎましょう!