栗東よしおか小児科の院長ブログ

滋賀県栗東市で小児科医院を開業しています。小児の発達、小児の病気、開業準備のことなど書いてます。

絶対に誤接種をしないために

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」で看護師、医療事務、脳波技師それぞれ募集中の吉岡誠一郎です。

 

当院では午前9~12時、夕17~19時を一般外来とし、午後14~16時を予防接種または発達外来、最近では訪問診療にあてています。予防接種を一般外来と分けたのは、特に感染に弱い乳児が多く来られるからが大きな理由です。一般外来時間帯でも当院は待合、診察室ともに感染用と非感染用で分けているので、それだけでも感染予防にはなるのですが、より確実を期してのことです。

 

もう一つの理由は、一般外来中に予防接種をして業務が煩雑になって誤接種が発生するリスクを避ける目的でした。特に開業当初はスタッフ全員が慣れていないので慎重でした。予防接種ルールは本当におかしなところが多くて、例えば生ワクチン接種後4週間は他のワクチンを接種出来ないです。間違えて接種したらルール違反として、定期接種として行政から公費を受けられない上に、何らかの副作用で健康被害があった際の補償を受けられない可能性があります。同時接種として数分間隔で複数のワクチン接種は許されるのに、日付が変わったら誤接種になるのです。おかしな話です。でも、現状ルールなんだから仕方ありません。

 

最近では予防接種スケジュールやルールがスタッフの頭に染み込み、誤接種リスクが開院時よりはるかに小さくなっていると判断して、どうしても学校や仕事で夜遅くや土曜にしか来れない方のために一般外来中でも数を制限しつつも接種するようになりました。それでも当院ではこれまでのところ1回も誤接種はありません。事務の予約受付時、看護師の母子手帳確認、医師(私)の接種直前確認と何重にも、接種間隔、時期、量などチェックして接種しています。それでも、接種直前に間違いに気付かれたことは何度かありました。

 

ワクチン接種だけでなく診療全体でも、ミスを無くすためにはミスしにくいシステムを作ることも重要ではあるけど、一人一人がひょっとして間違えているんじゃないかと不安に思い確認する気持ちを持ち続けることが最も大切と思っています。人間なんだから間違えるのは仕方がないという言いわけが許されない医療の世界で、この心構えを忘れてはいけないと思っています。

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