こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
首が座る前の0〜4か月頃の赤ちゃんはごく軽い風邪での鼻汁や痰、何なら通常の唾液くらいでも、呼吸の時にゼコゼコ音がして鼻が詰まってるようだったり、息苦しそうに見えることがあります。それで鼻水を吸って欲しいと受診される方もしばしばです。でも、吸引してもほとんど鼻水は引けないし音も変わりません。
この時期はまだ体が柔らかく喉のあたりの気道もへしゃげやすい事とか、体重がよく増えて首周りがぽっちゃりしてたり、小顔で比較的顎が小さめだったりすると、鼻から気管にかけての気道が相対的に狹くなることなどが原因です。大概は首が座って体がしっかりしてきたら自然と改善します。
稀にそれが極端で、喉頭軟化症とか気管軟化症とかの診断で治療を要することもありますが、そういう子は呼吸が常に苦しいのでよく眠れなかったり、飲めないので体重が増えてないことが多いです。
だから、首が座る前の赤ちゃんがゼコゼコして苦しそうに見えても、よく寝て、よく飲んで体重もよく増えてて、機嫌良くしてれば、見た目ほど苦しくはないと思ってください。どうしても心配なら最も苦しそうにしているタイミングで動画を撮って受診されるのが良いと思います(診察時に限って静かに穏やかに息してることも多いので)。